江崎グリコが新チョコレートブランドを創出 原材料はカカオニブと必要最低限の砂糖のみ 特許技術活用して産地の個性引き出す

 江崎グリコは、カカオニブと必要最低限の砂糖のみを原材料とした新チョコレートブランド「Tunmel(トゥンメル)」を立ち上げ、チョコレートカテゴリの魅力化に貢献する。

 1月16日、取材に応じた江崎グリコの槌田智子新規チョコレート商品企画/開発プロジェクトプロジェクトマネージャーは「カカオが主役のチョコレートはおいしくて健康に良い。ポジティブに食べていただくことで、日本にもヨーロッパのようなチョコレート文化を根付かせたい」と力を込める。

 「Tunmel」は、スイスのOro de Cacao社が持つ国際特許技術「Cold Extraction(コールドエクストラクション)」製法を採用したチョコレートブランド。

 コールドエクストラクションは、古代マヤで水と一緒に石臼でカカオ豆をすり潰して飲んでいた「ショコラトル」から着想を得た製法で、焙煎していないカカオ豆を水に入れて低温で粉砕・抽出する。

 

江崎グリコの槌田智子新規チョコレート商品企画/開発プロジェクトプロジェクトマネージャー - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
江崎グリコの槌田智子新規チョコレート商品企画/開発プロジェクトプロジェクトマネージャー

 焙煎の工程を省き熱によるダメージを抑えることで、カカオの豊かな香りを保ち、苦味や酸味を抑制。これにより、産地で異なるカカオ豆そのものの個性をより味わえるという。

 「産地の特徴がしっかりと際立っており、違いを感じやすい。チョコレート好きの方でなくとも、気軽に産地の個性を楽しんでいただける」と胸を張る。

 独自製法で引き出したカカオの風味をより味わえるよう、原材料はカカオニブと必要最低限の砂糖のみとした。

 「原材料が2種類のみのチョコレートというのは、当社でも初の試みとなる。添加物が入っていなくとも、しっかりとおいしいチョコレートがあると知っていただきたい」と語る。

 風味や口どけを楽しみやすいよう、一粒の形状にもこだわったという。

 「Tunmel」のラインアップは、「ペルー81%」(8個)「ドミニカ82%」(6個)「ガーナ83%」(6個)の3種類。価格はそれぞれ税込2052円。

アソートタイプの「カカオセレクション」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
アソートタイプの「カカオセレクション」

 3種を4個ずつ詰め合わせたアソートタイプの「カカオセレクション」(税込4104円)も取り揃える。

 オンラインストアのほか、阪急うめだ本店では1月15日から19日まで、伊勢丹新宿店では2月8日から14日まで開催する期間限定ポップアップショップで販売。バレンタイン以降も、ポップアップショップや常設店での展開を予定する。

 槌田氏は「今後は他の産地のカカオを使用した商品や、ミルクチョコレートやホワイトチョコレート、チョコレートを使った焼き菓子なども展開できたら嬉しい」との青写真を描く。

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