10.5 C
Tokyo
9.4 C
Osaka
2025 / 11 / 19 水曜日
English
流通・飲食物流キリンビバレッジ 倉庫内のピッキングを自動化 海老名物流センターで稼働開始
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

キリンビバレッジ 倉庫内のピッキングを自動化 海老名物流センターで稼働開始

キリンビバレッジの東日本エリア物流拠点である海老名物流センター(神奈川県)では、飲料倉庫のピッキング作業を自動化・知能化する「自動ピッキングソリューション」を導入。このほど稼働を開始した。

導入したのは、三菱重工が開発した「ΣSynX(シグマシンクス)」。これまで物流現場の作業者自身が考えながら行っていた効率的なピッキング作業(パレット上に段ボールを積み付ける作業)を、自動化・知能化するソリューションだ。

重量のある飲料入り段ボールケースのピッキングを人手で行う重筋作業や、フォークリフト搬送を無人機により自動化した。作業環境の改善のほか、ピッキング人員を検品など他の作業に再配置することで物流センター全体の人手不足の解消、待機車両時間の短縮を実現。2024年問題への対応加速につなげる。

稼働セレモニーでスイッチを押す関係者ら
稼働セレモニーでスイッチを押す関係者ら

12月12日の稼働セレモニーで会見したキリンホールディングスの岩崎昭良常務は「天災などで『運べないリスク』が経営課題として浮上し、工場や拠点配送を含めたサプライチェーンネットワークの構築を進めてきた。さらには将来の人手不足という社会課題に対し、物流自動化構想を三菱重工に依頼したのがプロジェクトのきっかけ」と説明。プロジェクト関係者への感謝を表明した。

そのうえで「キリングループは食から医の領域で価値を創出する世界のCSV先進企業を掲げている。今回のプロジェクトは、経営環境周りの社会課題を解決し価値創造を進めるのが狙い。三菱重工グループの協力を得ながら、人手不足や重筋作業の解決に貢献できた。グループの他の拠点にも展開し、飲料業界のみならず持続的な社会への貢献を果たしたい」として、将来的には業界全体の動きにもつなげたい考えを示した。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点