ローソン、スイーツ売場に新風 旬素材の新商品を複数投入して季節感を演出 第1弾の目玉は桃半分を丸ごとのせたタルト

 ローソンは、季節感を演出してスイーツ売場に新風を吹き込む。
 旬の素材にフォーカスした新商品を複数同時に投入して売場を盛り上げる。

 その背景について、7月24日発表した鈴江裕子商品本部デイリー・FF部シニアマーチャンダイザーは「お客様からの“売場に季節感がない”というご評価を課題に感じていた」と説明する。

 この課題認識のもと、第1弾として7月30日に桃を使用したスイーツ4品を新発売。以降、8月にシャインマスカット、9月に栗、10月にはさつまいもを使用したスイーツを矢継ぎ早に投入していく。

 これまでも特定のフルーツをテーマにした季節限定スイーツを展開したことはあったが、複数の季節限定スイーツを月替わりに投入するのは稀。商品開発・運営・マーケティングの三位一体で連携を強化し、商品開発から売り方まで一丸となって取り組むことで、旬や季節感をアピールする。

新発売の4種のスイーツ - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
新発売の4種のスイーツ

 夏場の展開としても新しさを打ち出す。

 2022年と23年との夏場は、カップスイーツをテーマに、カップに入れたゼリーやプリンなどをラインアップしていた。
 今年はカップという形状にこだわらず、桃に徹した素材で品揃えした。

 「パッケージは全て桃をイメージしたピンクで統一し、店頭の販促物でも同じピンクを前面に押し出す。売場では4種のスイーツで面をとって展開することで、桃の季節感を演出する」と意欲をのぞかせる。

 第1弾の桃のスイーツの目玉は、桃半分を丸ごとのせた「ごろっとした1/2個分桃のタルト」(税込319円)。

 「タルトに1/2個の桃をごろっとのせており、ここまでインパクトのあるフルーツの使い方は初めて。これまでは食べやすいようにカットしたフルーツを使うことが多かったが、桃をまるごとのせたパフェやデザートの流行などを受け、あえて見た目のインパクトを出した」と胸を張る。

 インパクトを出した理由ついては「写真映えするスイーツで、自分がこういうものを食べているとシェアしたい気持ちもあるのではないか。桃に限らず、引き続き市場からヒントを得て商品開発に活かしたい」と語る。

 「ごろごろとした桃のオムレット」(税込329円)は、桃風味のレアチーズホイップ、桃の果肉入りソース、カットした桃をオムレットで挟んでいる。時間が経っても、桃の水分を吸い込みにくく食感を保てるオムレット生地にこだわった。

 夏に人気の杏仁豆腐と組み合わせたスイーツが「とろける桃杏仁」(税込259円)。滑らかな食感の杏仁豆腐に、桃ソースとカットした桃をトッピングし、するっと食べやすく仕上げた。

 「ぎゅっと桃大福」(税込171円)は、桃ソース、クリームを餅生地で包んでいる。生地には新潟県産の羽二重餅粉を使用しているため、ふわっとした食感と口どけの良さが特長となっている。

 以上の4種は、「沖縄のローソン店舗」「ナチュラルローソン」「ローソンストア 100」を除く全国のローソンで、7月30日から期間限定で発売される。販売は4週間。4種で計260万食を予定している。

 今後売り出すシャインマスカットなどについては、販促物は未定だが、パッケージデザインの色を統一し商品・パッケージともに旬を訴求する。