日清オイリオ久野社長 機能・マーケ型商品を強化 価値共創で市場活性化へ

日清オイリオグループの久野貴久社長は、決算説明会の席上、国内油脂事業の24年度方針として「油脂の価値向上と機能・マーケティング型商品の拡販により、安定的な収益基盤の構築と市場拡張を目指す」考えを示した。

同社の23年度連結業績は売上高5千135億円(7.7%減)、営業利益208億円(28.8%増)、経常利益200億円(23.3%増)、当期利益151億円(35.8%増)。原料価格の軟化に伴う油脂の販売価格低下やミールの数量減により売上高は減収となったが、利益面では収益性向上の取り組みが貢献。中期経営計画「Value Up+」の経営目標を1年前倒しで達成する好決算となった。

足元の消費環境について、久野社長は「構造的な油脂原料の高止まりに加え、昨年後半から生活防衛意識の高まりが顕著になっている。円安の進行や、オリーブオイルの歴史的な高騰による需要への影響も懸念される」との認識を示した。中計最終年度となる今期の業績予想については、これらの影響を織り込んだうえで前期並みの営業利益達成を計画する。

こうした中、24年度国内油脂事業(ホームユース)では、「油脂の価値向上の仕掛けにより、家庭用市場の拡張を目指す」方針を示した。家庭用食用油№1商品となった「日清ヘルシーオフ」や、食用油の酸化に対する消費者の不安を解消する新製品「日清ヘルシークリア」投入により、クッキングオイルの構造改革を進めるとともに、年間500億円市場を目指す「かけるオイル」や「味つけオイル」の需要創造に向けた取り組みを強化。価格高騰が続くオリーブオイルは「適正価格の早期実勢化と市場再拡大に向けた施策を推進する」考えを示した。

業務用油脂では、市場回復の取り組みと並行し、ユーザーサポート体制の強化などニーズ協働発掘型の取り組みによる提案活動を強化する。機能フライ油など付加価値品の販売額はコロナ禍前の約2倍規模に拡大。横浜磯子事業場内に新設したインキュベーションスクエアを拠点に、ユーザーとの価値共創の取り組みを加速させる。

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