7.3 C
Tokyo
4.1 C
Osaka
2026 / 01 / 26 月曜日
ログイン
English
飲料嗜好飲料コーヒー生豆や海上運賃が高騰し円安が追い討ち 厳しい経営環境でキーコーヒーが繰り出す一手

コーヒー生豆や海上運賃が高騰し円安が追い討ち 厳しい経営環境でキーコーヒーが繰り出す一手

コーヒー会社は厳しい経営環境に置かれている。

コーヒー先物市場の認証在庫数が低水準で推移し、ロブスタ種最大の生産国であるベトナムが天候不順による減産となった。

これに中東の紛争勃発による海上運賃の高騰や為替相場の円安基調が追い討ちをかけコーヒー生豆の調達価格は高値で推移。加えて、資材費の上昇などからコーヒー製造コストは増加の一途を辿る。

キーコーヒーの柴田裕社長
キーコーヒーの柴田裕社長

 キーコーヒーの前期(3月期)業績は、大幅な増収増益を記録したものの、今後もコストアップが続くとの見通しから今期は減益を計画する。

 5月22日、決算説明会に臨んだ柴田裕社長は、インフレ経済での舵取りの難しさに触れる。

 「前年度、我々もそうだったが増収増益の会社が多かった。経済が回ったということもあるが、やはり皆さん正常なところまで価格を引き上げ、それが浸透したのだと思う。今度は値上がりしたものを調達して事業活動することになり、業績面では少し厳しくなる」との見方を示す。

 消費者物価指数が高まり続ける反面、実質賃金が伸び切れず節約志向の一層の高まりが予想される中、キーコーヒーが繰り出す一手は、かねてから取り組んできた共感価値の訴求にある。

キーコーヒートラック
キーコーヒートラック

 「社会環境や生活スタイルが多様化する中で、生活者に向けてコーヒーに関する共感価値の訴求を強化していきたい」と意欲をのぞかせる。

 共感価値とは、価格が安ければ購入するといった消費マインドではなく、企業姿勢などの共感できるような価値を見つけて購入する消費マインドに対応したものとなる。

 「生活者にその商品の価値を感じていただき、コーヒーや生産者も応援していただくということを含めて共感価値」と説明する。

梅田ロフト前での無料試飲イベント
梅田ロフト前での無料試飲イベント

 共感価値を前面に押し出した商品としては、昨年立ち上げた「KEY DOORS+(キードアーズプラス)」シリーズがある。

 同シリーズは前身ブランドをリブランディングしたもので、おいしさ・品質に磨きをかけ既存ユーザーをつなぎとめつつ、情緒的な部分や新しいライフスタイル・シーンの中で“自分の近くにいてほしい商品”という共感価値を加えて新規ユーザーとなる20・30代若年層の獲得を図っている。

 同シリーズの春夏注力商品は「リキッドコーヒー テトラプリズマ」(リキッドコーヒー)と「香味まろやか水出し珈琲」(水出し珈琲)の2品。

キーコーヒートラックと「リキッドコーヒー」を訴求するTVCM
キーコーヒートラックと「リキッドコーヒー」を訴求するTVCM

 昨年、好評を博したキーコーヒートラックを4月から1台から2台体制に拡充し、全国のスーパー・量販店などを順次訪問して無料試飲イベントを実施している。
 「地域に限定したプロモーションを強化する。地域によって商品満足度・推奨度・認知度に差があり、今後さらなる伸び代が見込める地域に注力していく」と語る。

 この考えのもと、5月16日には関西エリア限定でキーコーヒートラックと「リキッドコーヒー」を訴求するTVCMを放映開始。

 5月18日と19日には梅田ロフト(大阪市北区)前と和歌山県のスーパーの2か所で試飲イベントを実施した。梅田ロフト前では2日間、「リキッドコーヒー」を専用カップで約5000杯配布し、女性や若年層も多く来場。バルーンアーティストHARUさんを招きイベントを盛り上げた。イベント開催スケジュールは「KEY DOORS+」公式サイトで公開している。

 今後も「既存のロイヤルユーザーを含めて若年層、ブランドに共感していただけるような訴求を行っていく」と述べる。

専用カップに注がれた「リキッドコーヒー テトラプリズマ」
専用カップに注がれた「リキッドコーヒー テトラプリズマ」

 なお、キーコーヒーの前期業績は、売上高738億円(16.6%増)、営業利益7億6400万円(212.4%増)、経常利益8億6700万円(148.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1億8000万円(4.2%増)。

 事業別売上高は、コーヒー関連事業656億9000万円(18.1%増)、飲食関連事業42億3200万円(9.2%増)、その他事業38億7600万円(1.5%増)。コーヒー関連事業の営業利益は2億7500万円増の11億5700万円となった。

 今期業績予想は、売上高740億円、営業利益5億円、経常利益7億円、親会社株主に帰属する当期純利益5億円。

関連記事

インタビュー特集

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。