旭食品近畿支社の福井良臣常務取締役支社長は9日、大阪市のシェラトン都ホテル大阪で開かれた近畿旭友会において、今期の方針を示した。
①全方位型営業による収益拡大
②業務集約に向けての土台作り
③らしさの追求・営業機能能力向上
④必要とされる人財育成・三刀流人財育成
――の4つを挙げ説明した。
営業においては、納品実績が7割伸びた前期の例を紹介しながらメーカーと共同で「異常値企画」に取り組む。また、酒類と食品・低温のコラボ、総菜フェアなどを強化し業務用の拡大を目指す考えを示した。
物流部門では、大阪を拠点とした管内物流網の構築が完了。「社内だけでなく、メーカーの役に立つ物流を構築した。特に大阪から和歌山への便が多く、15社ほど行っている。京都と兵庫も3月から運用を始めた。こうした機能を使い地域に貢献したい」(福井常務)。
なお、近畿支社の前3月期売上高は前年比105.9%の1千613億9千万円。4支店とも前年を上回り、予算比も104.4%とクリアした。主な部門の実績は食品が前年比104.1%(構成比44.7%)、酒類104.5%(18.5%)、チルド106.4%(13%)、菓子108.5%(8.6%)、業務用112.7%(7.9%)、冷凍110.7%(6.1%)。
福井常務は「低温の構成比を高めるとともに、全社で掲げる菓子と酒類の拡大を図る。平均単価が21年に比べ12円7銭上がっており、なかでも冷凍食品は31円57銭と大幅に上がった。これをさらに高めることで、収益も変わってくる」と説明。「やりがい、働きがいのある会社、メーカーにとっては相談しやすく、近畿一頼りがいのある問屋を目指す」と力を込めた。
なお、総会では近畿旭友会の小笠原卓也会長(味の素大阪支社長)が「われわれの商品を情報も含めて近畿の隅々まで届けてもらっていることは大変頼もしい。今後も一緒になって、業界の健全で継続的な発展につなげたい」とあいさつした。