加工食品菓子岩塚製菓、北海道は第二の故郷 工場直送のオリジナル米菓など取り揃える「ウタリちとせ」を拠点に発信強化

岩塚製菓、北海道は第二の故郷 工場直送のオリジナル米菓など取り揃える「ウタリちとせ」を拠点に発信強化

岩塚製菓は、5月1日にオープンした新店舗「岩塚製菓 北海道工場直営 ウタリちとせ」(北海道千歳市大和)を拠点に工場直送のオリジナル米菓などを通じて北海道の魅力を発信強化していく。

新潟県長岡市に本社を置く同社は、海に隔てられた北海道でも高品質で高鮮度の米菓を提供したいとの考えから、地元・新潟以外の唯一の工場として千歳市泉沢に北海道工場を竣工し1990年に稼働開始した。

以来、同社は北海道を第二の故郷と位置づけ、北海道の素材を使った米菓を発売するなど北海道の魅力を掘り起こし発信している。

今回、同工場稼働開始の翌年に開業した千歳市富丘にある工場直営店(旧店舗)が手狭になったことから、幹線道路の支笏湖通り沿いに移転して規模拡大した。新店舗の面積は旧店舗の倍の50坪。

新店舗名の“ウタリ”とはアイヌ語で“なかま”“なかよし”を意味する。

「ウタリちとせ」店内の様子
「ウタリちとせ」店内の様子

オープニングセレモニーに臨んだ槇大介社長COOは「我々は“お米となかよし”“地域となかよし”を念頭に置いて皆様から愛されるお店づくりに取り組んでいきたい」と意欲をのぞかせる。

メインターゲットは近隣住民。普段づかいに好適な工場直送の箱買い商品やワケありお買得商品(久助)などを多彩に取り揃える。

来賓挨拶からは近隣住民の利用に加えて、観光拠点としての期待が膨らむ。
新店舗が千歳市と支笏湖、支笏湖の先にあるニセコ町や洞爺湖を結ぶ幹線道路沿いに位置するためだ。

千歳市の横田隆一市長は「この場所はちょうど支笏湖に向かう道路の脇であるため、多くの地元の皆様はじめ、多くの観光客の皆様もお立ちよりいただけるはず。我々も新たな観光スポットとして千歳が盛り上がることを大変期待している」と語る。

千歳観光連盟の小田賢一代表理事会長も「観光客や地域の方が立ち寄る拠点に発展することを切に願っている」と期待を寄せる。

5月1日オープン時の様子。30台分の駐車スペースが広がる。
5月1日オープン時の様子。30台分の駐車スペースが広がる。

店内には約100品が並ぶ。

その中で「北海道チーズおかき」「札幌スープカリーせんべいカリカリまだある?」「札幌おかきOh!焼とうきび」といった手土産に好適な北海道限定商品も並ぶ。オープン時、北海道限定商品は18品をラインアップする。

北海道限定商品の1つとなる「ふわっと雪どけ煎餅」は北海道東川産ゆめぴりかを100%使用したソフトせんべい。岩塚製菓・JAひがしかわ・東川町の3者間パートナーシップを記念して2021年に開発された。

そのほか千歳高校とのコラボ商品や他社ブランドとのコラボ商品など、北海道オリジナル商品を多岐に展開し今後も継続していく。

「ウタリちとせ」のスタッフ
「ウタリちとせ」のスタッフ

岩塚製菓の角地徹也北海道事業部長兼北海道支店長は「地域と取り組んだ商品の発売を通じて『ウタリちとせ』を当社の発信と地域の発信の場所にしていきたい」と意欲をのぞかせる。

米菓以外にも、夏場に向けて地元素材を使ったソフトクリームの発売を準備している。「千歳市の2ヵ所にしか卸していない地元・千歳の牛乳を使用したソフトクリーム」(角地氏)と胸を張る。

北海道では年間5品以上の北海道オリジナル商品を開発。「北海道工場は量を追い求める工場ではなく、付加価値を乗せて通常とは異なるルートで販売することを優先している」という

岩塚製菓は北海道の米菓市場で高いシェアを握る。北海道での売れ筋は「味しらべ」と「岩塚の黒豆せんべい」の2品となる。

岩塚製菓の角地徹也北海道事業部長兼北海道支店長
岩塚製菓の角地徹也北海道事業部長兼北海道支店長

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