16.8 C
Tokyo
13.9 C
Osaka
2025 / 11 / 18 火曜日
English
小売CVSセブン‐イレブン「カップデリ」拡大  背景に女性の就業や調理定年 買上げ点数増加にも寄与
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

セブン‐イレブン「カップデリ」拡大  背景に女性の就業や調理定年 買上げ点数増加にも寄与

 セブン-イレブン・ジャパンは手軽に野菜が摂れる小容量の惣菜・サラダ「カップデリ」が拡大している。

 2017年の発売開始以降、個食化が進み、高まるプラス1品のニーズを取り込み売場は広がりをみせている。2023年度販売金額は19年を100とすると4倍近く伸長した。

 3月27日の戦略発表会で青山誠一取締役常務執行役員商品戦略本部長兼商品本部長は「女性就業者や単身世帯の方が増えている反面、家庭で料理をする時間がない方、あるいは“調理定年”が最近言われているように、家庭で料理をされない方も増えている。このような背景から、時間をかけずにおいしいものを食べたいニーズに向けて『カップデリ』を打ち出してきた」と振り返る。

 「カップデリ」は、おにぎりや揚げ物、惣菜、弁当などの定番商品との買い合わせが非常に多い商品群でもあることから「トップライン(売上収益)にも非常に寄与する商品群」と期待を寄せる。

 買上点数と客単価はともにセブン-イレブン平均の2倍近くで推移している。

 代表商品に「たことブロッコリーバジルサラダ」「7種具材のお豆腐とひじきの煮物」「コールスローサラダ」の3品を挙げ「どこにでもある商品ではあるが、きちんと磨き込んでいくことが重要」と語る。

 製法へのこだわりの一例としては「たことブロッコリーのバジルサラダ」に使用するタコは茹でずに蒸すことでタコの旨味を残し、色鮮やかで柔らかい食感を打ち出している。

 原材料も追求。「コールスローサラダ」で使用するキャベツは、全国で収穫されるキャベツの中から5段階で評価された品質がいいもので、収穫後、コールドチェーンで一定の温度管理のもと工場に届けている。

 このような製法や原材料にこだわった価値の浸透が今一つであるとし、商品展示会などを通じて加盟店オーナーに商品価値の理解を促すところから強化していく。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点