西友は、北海道と九州の店舗事業を譲渡し、本州での事業運営に集中する。同社は「将来の成長に向け、新たな事業戦略を推進する一環」と説明。直近3年間の営業利益は21年度162億円、22年度242億円(前年比約49%増)、23年度315億円(同約30%増)と順調に拡大しており、今後はM&Aを含めさらなる事業成長を目指す。
北海道では西友9店舗を運営しているが、イオン北海道(170店舗)に譲渡する。九州ではサニーの屋号を中心に69店舗を所有。これを同エリア全域で84店舗展開するイズミグループに譲渡する。なお既存従業員は譲渡先の両企業が引き継ぐ予定。
同社は北海道と九州の店舗事業譲渡に関して「さらなる発展を目指すために策定した本州を基盤と位置付ける戦略推進の第一歩」とする。
大久保恒夫社長は「当社は過去3年間で地域に密着した食品スーパーとしての地位を固め、競争力のある価格設定と質の高い商品やサービスが評価されるようになっている。一方、日本は地域ごとに非常に豊かな食文化を有し、きめ細かな対応が必要。北海道、九州とも順調に利益を出していたが、今後は当社が最も熟知する本州をコア地域とし、そこで展開する200強の店舗で最高の価値を提供するため、経営資源を集中させる」とのコメントを寄せている。