逆光線(コラム)非合理性が動かす経済

非合理性が動かす経済

昨年末にかけて、為替アナリストらは「来年はマイナス金利解除で円高確実」との予想を自信満々に語っていた。ところがドル円相場は年明けから上昇に転じ、利上げ決定後は逆に円安が加速した。

▼その後は「利上げ後も緩和的環境が続くとの見方が強まり…」など後出しじゃんけん的な解説が氾濫。だが「ファンダメンタルズに沿わず明らかに投機」(政府筋)であり、市場参加者の無数の思惑で動く相場など所詮誰にも読めないと痛感させられる。

▼非合理性をはらむ人間の行動が経済に与える影響を研究する「行動経済学」を確立したのが、先月死去した米国の心理学者ダニエル・カーネマン氏。「得る1万円より失う1万円のほうが大きい」と感じる損失回避心理の研究などで知られる。各人の合理的判断を前提としてきた従来の経済学に、新たな視点をもたらした。

▼くら寿司で5皿食べるごとに挑戦できる「ビッくらポン!」。1皿あたり10円追加すると3回に1回必ず景品が当たる仕組みが導入された。だがあの景品が150円で売っていたら、買う人はどれほどいるだろうか。行動経済学を応用したアイデアには脱帽だ。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。