キリンビバレッジは、免疫ケアの自分ごと化を目的に、渋谷に期間限定で「備える免疫自販機」を設置し、寒暖差に応じた「おいしい免疫ケア」(200ml、自販機専用)のサンプリングを実施した。
免疫ケアに対する生活者の意識の二極化が同自販機設置の背景。
3月24日、取材に応じたキリンビバレッジのマーケティング部ブランド担当主務ブランドマネージャーの松岡祥子氏は「免疫ケアを積極的に行っている層と、何もしていない層の二極化が起きている。免疫ケアという言葉自体は知っているが、具体的に何をしたらいいかわからない方や“自分には関係ない”と考える方が多い」と指摘する。
「備える免疫自販機」は、東京メトロ半蔵門線渋谷駅(東京都渋谷区)の地下2階に設置。当日朝5時に気象庁から公表される東京都の最高気温と最低気温の差に応じて「おいしい免疫ケア」のサンプリング本数が決まる。
乗り換えなどで利用者が多い場所に設置することで、30代後半以降のコアターゲットにしっかりとアピールする。
「体調を特に気にされる、30代後半から上の世代が『おいしい免疫ケア』のメインユーザー。いつもの通勤の際に接点をつくることで、免疫ケアを身近に感じていただく。外出する際に体調を気にする方が多いという点からも、この場所を選んだ」と説明する。
季節の変わり目の寒暖差も、身近に感じられる要素として着目した。
スタッフが手で配るのではなく、ユーザーが自販機のボタンを押す形式にした点も工夫のひとつ。
「自販機を活用することで、『おいしい免疫ケア』が自販機でも買える身近なものであることがわかりやすく伝えられると考えた。自販機のボタンを押していただく動作によって、通常のサンプリングとは違う珍しさが生まれ、記憶にも残りやすい」と語る。
「おいしい免疫ケア」ブランドの販売は順調に推移している。
おいしい免疫ケア」本体に留まらず、「カロリーオフ」や「睡眠」もカニバリを起こすことなく順調という。
「『おいしい免疫ケア』は朝、『睡眠』は夕方に特に買われる傾向がある。『カロリーオフ』は健康を気にされるユーザーが多いためか、習慣的な購入が顕著に見られる」と分析する。
チャネルでは特にECが伸長しており、「賞味期限が9か月と長いため、ストックにも向いている」という。
今後も年間を通じて大規模なコミュニケーション活動を行い、さらなるブランド拡大を目指す。「免疫ケアを知っていても、実際に行う人は限定的という現状のギャップを埋めていく。コロナ禍を経ても商品が順調に回転していることから、免疫ケアのニーズがあることを身をもって実感している」と期待を寄せる。
「備える免疫自販機」は2024年3月24日から29日まで東京メトロ半蔵門線渋谷駅の地下2階「PickUp ランキン 渋谷ちかみち」に設置された。
8時から19時までの間に「おいしい免疫ケア」(200ml、自販機専用)を「当日の寒暖差×1000本」を上限に無料配布した。