支持広がる菓子専業卸・関口「見せる展示会ではなく商売につながる展示会」 関東会場で春季過去最高の出展社数を記録

 菓子専業卸の関口への支持がメーカー・流通の双方で広がりをみせている。

 2月20日、ホテル東日本宇都宮(栃木県宇都宮市)で同社が開催した関東エリア春季見本展示会には、春季過去最高となる110社のメーカーが出展した。

 その原動力は商談と直結している点にある。

 同展示会で冒頭挨拶した関口快太郎社長は「当社の展示会は、見せる展示会ではなく商売につながる展示会。来場者の多くはバイヤー様で、その場でお取引につながる。お取引に至らない場合も“改めて商談したい”と次につながりやすい」と語る。

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 関口の前期(3月期)売上高は前々期比105.2%の235億7000万円を記録し過去最高を更新。

 今期第3四半期の売上高は4.5%増。これには「値上げがプラス要因になったことに加えて、メーカー様からさまざまな形でバックアップしていただいたことが寄与した」と感謝の意を表する。

 今期の売上高計画250億円。残り3ヵ月は計画達成の分水嶺に立つ。

 「3月は年間の中で2番目に売上げが高い傾向にある。3月次第で250億円に達する可能性がある」とみている。

 第3四半期のエリア別売上高は東北が伸びを牽引し5.9%増、関東は千葉支店と松本支店が好調に推移して3%増となった。

 「千葉支店は高まる需要にキャパシティが足りなくなってしまったため少し伸びが落ち着いてしまったが、松本支店は2桁増が続いている。好調要因は明確には分からないが、菓子で目的買いというのは起きにくく、松本支店が管轄する長野県と山梨県でのインバウンド需要や人流回復によるところが大きいとみている」と述べる。

 千葉支店は手狭になったことを受け、4月15日前後をめどに、現在の場所から1キロ程度離れた場所に拡張移転する。
 「現在の約2倍程度の広さになり売上をさらに増やしていける」と期待を寄せる。

 仙台でも「流通様とメーカー様をつなぐハブとしての機能をさらに強化していくためには、やはり広さが必要」との考えから、現在の1.5倍程度の広さの倉庫用の土地を取得した。
 現在、地質調査などを行い仙台での新倉庫は2025年の稼働を計画している。

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 東北エリアの売上高は東日本大震災以降、急拡大。2011年比で1.5倍の売上規模になり物量も増大したことから、仙台支店と秋田支店の倉庫が手狭になり、移転による拡張を予定している。

 2月には佐野市に佐野センターを構えた。同センター運営は関口で行うが、センター内で子会社の和楽製菓が某会社から継承した事業も行う。

 和楽製菓では、フルーツサンド一乃屋などを手掛けており、佐野センターでは新しい商品開発などの可能性を探っていく。

 4月には札幌でセンターが稼働し札幌支店として活動を新たにして北海道に進出していく。

 来期は訪問活動を重視していく。

 「コロナ禍のときにあまり訪問できなかったお店を中心に、とにかく訪問し、お客様とコミュニケーションを密にしていく。デジタル化が推進される今だからこそ訪問活動を重視し、その中から生きた情報を営業や経営に役立てていきたい」と意欲をのぞかせる。