大塚食品は、ビタミン炭酸飲料「マッチ」ブランドで拡大するゼリー飲料市場に挑む。
ゼリー飲料市場はコロナ禍に見舞われた2020年に一度落ち込みをみせたものの、以降、回復し再び拡大基調にある。
インテージSRI+によると2023年(1-12月)ゼリー飲料市場の販売金額は前年比9.9%増の990億円。
パウチ容器入りが市場のほぼ全てを占める中、ペットボトル(PET)でパウチゼリー飲料棚にも提案していく。
3月25日に発売開始されるのは「マッチゼリー」(260gPET)。
「マッチゼリー」は近年、フルーツフレーバーを展開し売上げを伸ばしている。今回、好調な「マッチ」本体(オリジナル)との相乗効果を図るべく、「マッチ」オリジナルフレーバーとして5年ぶりに再登場させる。
再登場にあたり、中身・パッケージともに刷新。
中身は、小腹満たしのシーンでより飲まれていることを受けて、新たに食物繊維を入れ、これに伴い処方を変更した。1本で1日分のビタミンが摂れる設計にもなっている。
開発について、3月5日発表した堀内雄大製品部マッチ担当PMは「食物繊維を入れることで風味としては香りが感じにくくなってしまうことから『マッチ』の爽やかな香りを感じていただくためにゼリーの硬さと風味を一から検討し直して開発した」と振り返る。
パッケージは、黄色をベースにした前身商品のデザインを改め、「マッチ」本体との親和性を高めた。「『マッチ』本体と双方向にトライアルを獲得していくことを狙った」という。
販売チャネルは自販機をメインに徐々に小売店への導入が広がっている。
今回、新たに提案するパウチゼリー飲料棚での勝算については「ゼリー飲料は小腹満たし・食事代替として短時間に飲まれるカテゴリー。そこへ小型PETの『マッチゼリー』はパウチと同じキャップ付きで保存ができるというところを含めて戦っていける。差別化できる点は、食物繊維入りであることに加え、程よい炭酸があることで小腹を満たしやすいイメージが想起できる点にある」と説明する。