即席袋麺市場 3食パックが続々登場 手に取りやすい量・価格で訴求

即席袋麺市場で3食パックの新商品が続々と発売され、注目を集めている。今春では「日清ラ王」と「サッポロ一番 ご当地熱愛麺」の2シリーズが従来の5食パックから3食パックに包装形態を変えて登場する。背景には世帯人数の減少と2度の価格改定による5食パックの割高感があり、使い切りで手ごろな価格の3食パックを提案することで、休眠ユーザーやトライアルユーザーの掘り起こしを図る。

日清食品は「日清ラ王 袋麺」シリーズの3食パック発売(3月18日)に際し、「『ど真ん中』の商品で袋麺市場にパラダイムシフトを起こしたい」(広報部)と意気込む。

同社はこれまでも3食パックの「お椀で食べるシリーズ」(2017年9月)と「日清これ絶対うまいやつ♪」シリーズ(20年9月)で新たな市場を構築し、1食の「0秒チキンラーメン」(22年4月)をヒットさせるなど、既存の5食パックにとどまらない施策に注力してきた。

今回は「日清ラ王」ブランドの高い認知度と「王道・本格・上質」のイメージを武器にマーケットのさらなる活性化を目指す。フレーバーは「醤油」「味噌」「柚子しお」など全6品。麺の内層にデュラム粉を配合してコシの強さをアップさせたほか、スープは小豆島産醤油や北海道産米麹味噌などの厳選素材で上質なおいしさを追求した。価格は408円(税別、以下同)。

同社は「『3食パック』への切り替えにより、消費者にとって袋麺が買いやすくなることを期待している。購入頻度が増え、これまで以上に様々なフレーバーを試していただけるようになれば」と話す。

「札幌ラーメン どさん子監修 味噌ラーメン」(サンヨー食品) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「札幌ラーメン どさん子監修 味噌ラーメン」(サンヨー食品)

サンヨー食品は、「サッポロ一番 ご当地熱愛麺」シリーズを3食パックに切り替え、3月25日から発売。各地域で親しまれる店舗とタイアップした「元祖ニュータンタンメン本舗監修 タンタンメン」「博多純情らーめん ShinShin監修 炊き出し豚骨らーめん」「札幌ラーメン どさん子監修 味噌ラーメン」の3品で、5食パックでも好評を得ていたが、より手に取りやすい商品形態を採用した。再投入にあわせ、それぞれ麺とスープをブラッシュアップ。408円。

昨年8月には、健康を気遣う層をターゲットに「サッポロ一番 減塩 3食パック」を発売。おいしさはそのままに、おなじみの「みそラーメン」「塩らーめん」など4種の塩分を25%カットした。販売は好調で、当初の計画比を大きく上回って推移している。価格は456円。

東洋水産は、3食パックで「マルちゃんZUBAAAN!」シリーズを22年4月から展開。同社によると「『お店品質』のハイクオリティな一杯を追求した結果、店頭売価も考慮し手に取りやすい3食での商品化に至った」という。直近の1~2月は二ケタ増と好調な売れ行き。売れ筋上位は「背脂濃厚醤油」と「横浜家系醤油豚骨」。

「マルちゃんZUBAAAN! 豚骨魚介中華そば」(東洋水産) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「マルちゃんZUBAAAN! 豚骨魚介中華そば」(東洋水産)

3月4日に第5フレーバー「豚骨魚介中華そば」を発売した。中華そばとつけ麺の両方で食べられる二刀流が特徴。気温が上昇する夏場に向けても期待が高まっている。価格は432円。新たな販促企画として「ジョジョの奇妙な冒険」とのコラボキャンペーンを実施。

エースコックは、2月に「(袋)わかめラーメン ごま・しょうゆ」、3月に「(袋)豚キムチ味ラーメン」をともに「具材入り3食パック」で新発売した。商品特長の具材を添付し、カップ麺のロングセラーを袋麺で手軽に楽しめるようにした。408円。

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