湖池屋、小学生にSDGs考えるきっかけ アニメ「サスとテナ」でSDGsに立ちはだかる“怪獣”の考案通じて

 湖池屋は、東京都板橋区成増に本社を構える企業の地域貢献活動の一環として、板橋区立赤塚小学校5年生にSDGsについて自ら考える機会を提供した。

 同社は子どもから大人までSDGsを身近に感じてもらう取り組みとしてアニメ作品・湖池屋SDGs劇場「サスとテナ」を2021年10月から制作・配信。現在、作品数は現在4シーズン(1シーズン12話)全52話に上る。

 同アニメでは毎回、SDGsに立ちはだかるSDGs怪獣が登場する。今回、SDGs怪獣の原案を赤塚小5年生が考案。3月5日、同小でそのプレゼンの場が設けられ、「サスとテナ」に携わる湖池屋の髙柳裕行さんと竹村美紅さんが招かれた。

 これに先立ち、湖池屋は2月1日、同小で出前授業を行い湖池屋の商品・歴史とともに「サスとテナ」を紹介。これが契機となり、今回、生徒からの発表に至った。総合的な学習の時間を発表に充てた。

 体育館には約100人が一堂に会し、グループごとに原案をプレゼン。寸劇を取り入れる組もあれば、ゲームやクイズ形式で進行する組もあり、多彩な問題提起とSDGs怪獣が披露された。

左からマーケティング本部ECマーケティング部課長の髙柳裕行さんとマーケティング本部マーケティング部グローバルデザイン室の竹村美紅さん - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
左からマーケティング本部ECマーケティング部課長の髙柳裕行さんとマーケティング本部マーケティング部グローバルデザイン室の竹村美紅さん

 発表後、湖池屋の講評の時間が設けられ、高柳さんは「どのグループもSDGsについて深く考えていただいたことに感謝。我々の知らないこともあり今後のアニメ制作の参考にしたい」と語る。

 調査に基づいている点や伝える相手のことを考え難しい問題を身近に伝える工夫がなされている点を評する一方、「どうしてこのような結果になったのだろうと、アンケート調査後に1人ずつ聞いてみるなど、もう一段深掘りして解決策にむすびつけられると大人顔負けの発表になる」などのアドバイスも伝える。

 SDGsは考え続けることが大切と指摘するのは竹村さん。ゲーム形式のプレゼンについて「ゲームクリアで“完”とするのではなく“つづく”としたほうがよい。今回の発表を機にこれからも勉強しアクションにつなげてほしい」と期待を寄せる。

 なお講評で“特によかった”と選ばれた原案は以下の通り。

 ――水ダシッパナーシ(水資源の無駄遣いがテーマ)
 ――温暖カラス(化石燃料の燃焼がテーマ)
 ――コンセクト(たこ足配線がテーマ)
 ――サンアーリ(3Rがテーマ)