飲料系飲料大塚食品のビタミン炭酸飲料「マッチ」はなぜ高校生をターゲットにするのか?

大塚食品のビタミン炭酸飲料「マッチ」はなぜ高校生をターゲットにするのか?

 大塚食品は、ビタミン炭酸飲料「マッチ」を高校生に向けてアピールしている。

 「マッチ」が誕生したのは1996年。軽い運動をして汗をかいた時においしく飲める炭酸飲料として開発された。

 取材に応じた小林一志製品部部長は「通常の炭酸飲料だと一度に多く飲めないので、ゴクゴク飲みやすい微炭酸に仕立てた」と語る。

 現在の「マッチ」の主な製品特長は以下の3つ。
 ――1日分のビタミンがおいしく摂れる
 ――ほどよい甘さ・すっきりとした後味
 ――ゴクゴク飲みやすい微炭酸

 「マッチ」は発売当時、近畿エリア先行でスタートした。
 近畿エリアの選定にあたっては、大塚グループの発祥の地が徳島であり、その近くの大都市圏であることからとみられる。

 また、発売当時はコミュニケーションターゲットを高校生に絞り込んでおらず、販売動向を受けながら高校生向けのイメージが徐々に醸成されていったという。このような経緯か、現在は、高校生をメインターゲットにマーケティング活動を展開している。

小林一志製品部部長(右)と堀内雄大製品部飲料チームマッチ担当PM
小林一志製品部部長(右)と堀内雄大製品部飲料チームマッチ担当PM

 その理由について、堀内雄大製品部飲料チームマッチ担当PMは「ユーザーの育成が主な目的。数ある炭酸飲料ブランドの中で、明確なポジショニング、イメージを確立するために高校生に絞った。また、高校生のときに『マッチ』を飲まれた方が、大人になった時に思い出して買っていただくことも、現在みられる」と説明する。

 「マッチ」の2023年販売実績は前年比7%増。これには昨年5月に、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2類相当から5類に引き下げられたことで、高校生の活動量増加が追い風となった。

 逆に、20年と21年は、コロナ禍の外出自粛で高校生の部活動などが制限されて販売が低迷。22年から回復傾向にあり、23年にはコロナ前の19年実績の水準に回復した。

 昨年の好調のもう1つの要因としては販路拡大が挙げられる。全体的に販路が広がった中で、特に関西エリアのコンビニへの店舗拡大が販売増に貢献した。

 「『マッチ』を知っているけど、店頭で見かけたことがない方や飲んだことのない方がおられ、そのような方に手に取っていただけやすい環境を整えることができた」と振り返る。

 大塚グループが展開する商品ラインナップの特徴からも、自販機は運動シーンに関連したロケーションにも多く設置されている。そのため、人流回復や運動量の増加が、自販機での販売を後押しした。

 昨年は、SNS施策も奏功した。「動画を12本用意して複数回視聴していただく仕組みを初めて取り入れたところ、かなり大きな反響が得られた」という。

 今年は「マッチ」本体(オリジナル)の500mlに最注力し、派生商品はオリジナルへのトライアルを促す施策と位置付けている。

 「『ビタミンみかん』を発売したことでオリジナルの500mlも伸長した。ブランドの鮮度を向上させるという意味で、新商品は大事な施策の1つ」とみている。

 飲用体験を促すプロモーションやサンプリングを予定する。「生活者との接点を昨年以上に増やしていきたい」と意欲をのぞかせる。

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