コロナ禍でデジタル化が加速したことで取材のあり方も多様化している。大きな流れとしては“足で稼ぐ”リアルの取材に、デジタルによるリモート取材が加わった。リアル・リモートそれぞれに長短があり、時に試食や試飲などの体験を通じて情報を深掘りできるのはリアルならではで、デジタルには幅広く情報が得られるというメリットがある。
▼デジタルで得られる情報の幅広さには距離と時間の2軸がある。遠方でも出張せずに取材可能となり、一方的な製品発表会などでは画面と音声をミュートにしておけば移動しながらでもスマホで情報が得られる。
▼今後はコロナ前のリアル一辺倒の状態に戻ることはなく、記者も取材を受ける側も内容次第でリアルとリモートを併用したり使い分けたりする時代になる。
▼この便利さにネットの情報氾濫が加わりコタツ記事は活況を呈している。ネットニュースで最近よく目にするのはテレビ番組やSNSでの芸能人・著名人のコメントを切り取っただけの記事。著作権侵害のようにも映ってしまい、基本、足で稼がねばと自戒する。