「カルピス」主客転倒の新展開 フルーツのおいしさ引き立てる脇役に

アサヒ飲料は今年、「カルピス」ブランドで主客転倒の新展開として、他の素材のよさを引き上げる脇役に徹した商品を発売する。

その第一弾が3月12日に新発売する「カルピスUpフルーツ オレンジmix」。

同商品は、オレンジ果汁と「カルピス」を使用した果汁飲料。りんご果汁を加えることで飲みやすく仕上げたほか、ビタミンB6とカルシウムを配合し健康にも役立つ高付加価値商品に仕立てられている。

事業説明会において野村和彦取締役兼常務執行役員マーケティング本部長は、同商品を引き合いに「これまでは『カルピス』が主役でオレンジはフレーバーという役割だったが、今回は反対に、オレンジのおいしさを『カルピス』が引き立てる商品になっている」と説明する。

「カルピス」ブランド全体の取り組みでは、おいしさと健康に役立つ商品展開ほか「カルピス」の基本価値を改めて訴求する。

基本価値は、おいしいこと、滋養になること、安心感のあること、経済的であること――の4つ。「カルピス」の生みの親である三島海雲氏が定めた。

コミュニケーションは、TVCMなどで「カルピス」が生乳と乳酸菌からつくられ、安心して飲めるイメージを発信する。

キャッチコピーに“「カルピス」は生乳うまれ!”を掲げる。「『カルピス』の白い液色が何であるかが、なかなか伝わっていない。このところをしっかりとお伝えすることで、安心して飲める飲料のイメージを伝えていく」と語る。