テーブルマーク うどん・中華の両輪で麺カテゴリー拡充 50周年「冷凍うどん」活性化へ

テーブルマークは、うどん・中華の両輪で「冷凍麺」カテゴリーのさらなる強化に乗り出す。24年は「冷凍うどん」発売50周年を記念したプロモーションを大々的に展開し、ラーメンは「まるぐ」ブランドに新商品「焼きあご塩ラーメン」を投入。看板商品「うどん」のみならず、「冷凍麺のテーブルマーク」への進化を目指す。

このほど春季商品の発表会を開催した。冒頭、泉貴成執行役員戦略本部長兼研究担当は「23年の業績は価格改定や業務用市場の回復により金額ベースでの実績はプラス基調だが、物量ベースでは多くのカテゴリーで前年割れとなった。24年はこの物量を早期に回復させられるかが重要な課題」との認識を示し、「当社の『冷凍うどん』が発売50周年を迎える。その間、瀬戸大橋の開通や讃岐うどんブームの追い風はあったものの、お客様の声に真摯に耳を傾け、地道な取り組みを積み重ねてきた結果、今では年間6億食もの製造規模に成長した。今年はご愛顧いただいている皆さまに感謝を伝えるとともに、リーディングカンパニーとして次の50年を見据えた需要創造にもチャレンジする」と話した。

泉貴成執行役員(テーブルマーク) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
泉貴成執行役員(テーブルマーク)

同社の冷凍うどんは、職人技の工程を機械で再現した独自製法が特長だ。なかでも麺を一本一本切り出す「包丁切り」、麺のなめらかさとつるみ感を実現する「大釜茹で」の2つがポイント。

周年施策としては、3月から「50周年ロゴ入りパッケージ」を展開し、4月からSNSを中心とした大規模なキャンペーンを実施、さらには試食・体験イベントも計画する。

中華麺の強化策として、昨年秋に立ち上げた「まるぐ」ブランドに「たかはし監修 まるぐ 焼きあご塩ラーメン」をラインアップ。「具材の満足度が高いラーメン」との基本コンセプトはそのままに、焼きあごベースの味わい深いスープに、熟成させたもちもち食感の中太麺をあわせた。具材は豚チャーシュー2種、穂先たけのこ、ほうれん草。

「お皿がいらない」シリーズの「ジャージャー麺」「汁なし担々麺」「明太クリームうどん」「ぶっかけ肉うどん」をリニューアル。トレー入りで簡単便利な強みに加え、麺とソースのおいしさに磨きをかけた。今回よりパッケージは品質をメーンに訴求するデザインに一新。なお、うどん2品は包丁切りに変更し、ソースとの絡みがアップした。

一方、業務用は焼成冷凍パンの新ブランド「Craft Baker’s(クラフトベーカーズ)」を立ち上げる。24年春にかけて「石窯バゲット」「石窯レストランバゲット」「石窯ブール」などを発売。外食市場の中でも高単価な業態が伸びていることに着目し、石窯オーブンと独自開発の発酵種などにこだわり、専門店品質を追求した。