7.4 C
Tokyo
4.9 C
Osaka
2025 / 12 / 16 火曜日
ログイン
English
トップニュースフジ新会社が方針 2030年に1兆円 中計3年で860億円投資

フジ新会社が方針 2030年に1兆円 中計3年で860億円投資

フジは3月1日にフジ・リテイリング、マックスバリュ西日本と合併し発足する新会社の中期計画を発表。26年度に営業収益8千450億円(23年度比106.1%)、30年度に1兆円の目標を掲げる。

1月30日に広島市で開いた経営方針発表会において山口普副社長は①企業文化の確立②既存事業の改革③事業インフラの統合とシナジー創出――という3つの基本戦略を挙げ、既存店の活性化や移動スーパーなどノンストア事業の推進、システムや仕入れの統合などを進める方針を示した。M&Aも視野に入れる。

既存店については広島、岡山、兵庫、香川、愛媛を重点エリアと位置づけ、150店舗で改装やスクラップ&ビルドを行う。

インフラにおいてはMDシステムや物流の統合を進め、既存プロセスセンターへの再投資も予定する。仕入れ面では「スケールを生かした条件の改善とグループ商品調達の活用により、22億円の効果を見込む」(山口副社長)と説明。PB商品はトップバリュの拡大と地域の留型開発などにより、構成比を現在の9.3%から15%へ高める。

中計3年間の投資額は店舗やノンストア事業に720億円、物流やデジタル化に80億円、環境対応に60億円、合計860億円を見込む。現在1.6%の営業利益率は26年度に2%、30年度に3%の達成を目指す。
新会社のスローガンは「地元に、新しいつながりを」。フジの尾崎英雄社長、イオンの吉田昭夫社長は会見で次の通り述べた。

尾崎社長

流通小売業は地域とは不可分の存在。地域の暮らしと社会への貢献を経営理念とする2社が統合することで、課題解決の能力が向上すると考えている。経営統合で人材基盤の厚みが増したことは何よりも強み。異なる文化や価値観は切磋琢磨により新しい気付きや成長につながる。

吉田社長

イオングループとしてリージョナルシフトを進めて数年経つ。この中四国においても8千億円規模、従業員4万9千人の大きな企業体となる。個々では無理だったことが実現できる企業体を地域に合わせて作り、課題を的確にこなして地域が豊かになる。その一環としての今回の統合だと考えている。

関連記事

インタビュー特集

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。