セブン‐イレブン・ジャパンは、各エリアで採れた産物などを活用した商品をそのエリアで販売する地産地消を軸足に推進していく。
今年11月に迎えた創業50周年を機に、新たに掲げた健康・地域・環境・人財の4つのビジョンのうち地域の取り組みとして地産地消を推進し、中食での地産地消比率を現在の6%から2030年に30%まで拡大していく方針。
12月11日取材に応じた永松文彦社長は「お客様においしさと便利を提供してきた経済的価値に加え、社会的価値を追求して地域に溶け込んだお店にしていく」と語る。
加盟店へのプラス効果も見込む。
「地産地消の取り組みは単年や期間限定で終わらせてしまうものではなく、将来に向けてやり続けていく。加盟店オーナーは皆さん地元の方が多く、地域の食材を使うとなると、お客様、生産者をはじめ、行政や地域に根差して商売を行う加盟店にとっても良い効果をもたらす」とみている。
このような考えの下、商品の持続可能な調達を加味して、来年春には調理麺のすべてに国産小麦を使用し、その後はパンに使用する強力粉についても国産化を進めていく。
地産地消の取り組みに加えて地域フェアも強化していく。
前上期(2月期)に9件実施した地域フェアを、今上期に43都道府県で36件実施し、今後この勢いを加速させる。
「北海道フェアをやると関東以北の店舗がよく売れ、九州フェアをやると関西以西がよく売れ、関西フェアではその周辺がよく売れる。それぞれの地域で生産されるものをその地域で消費することの大切さを示していると思う」と述べる。
食品の持続可能な調達という点では、今年、植物性原料や工場野菜を使用した新シリーズ「みらいデリ」を発売開始した。
「みらいデリ」については「まずまずのいいスタートとなった。健康・地域・環境・人財の4つのビジョンは、今年1年だけやろうというものではなく、将来に向けてずっとやり続けていくものと考えている」と説明する。