群馬県太田市発・AGF考案の店頭活動が好評  来店客に環境啓発と癒し アップサイクルのコーヒー染め体験は九州・東海にも波及

味の素AGF社が考案しイオン太田店(群馬県太田市)で展開する売場づくりとイベントが好評を博している。

AGFはコーヒーエントリー層との接点拡大などを目的にエリアごとでコーヒー文化を根付かせる活動を展開。群馬県太田市においても、各所でコーヒーの淹れ方教室などを実施している。

その中で先行するのがイオン太田店との取り組みとなる。

イオン太田店を担当するAGFの広域支社第一営業グループグループ長代理の續木健太さんは「イオンさんは“イオン生活圏の創造”を掲げ地域社会に一番貢献し一番愛される企業を目指されている。太田市に工場を持つ我々も地元にコーヒー文化を根付かせて地域に貢献したい思いがあり2017年からともに活動している」と語る。

取材に応じた續木健太広域支社第一営業グループグループ長代理 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
取材に応じた續木健太広域支社第一営業グループグループ長代理

太田市には、AGFの関連会社で東の生産拠点のAGF関東が所在。2015年5月から「ブレンディの森」 群馬の森づくり活動として、AGF関東で使用する水の源である荒砥川(あらとがわ)源流域の赤城山南麓の森を整備して水を育む活動を推進している。

群馬の森づくりを背景に、太田市では「コーヒーを通じて、ココロとカラダに対する3R(Relaxくつろぎ・Reset心の整え・Refresh 気分一新)とサステナブルな社会の実現に貢献していくことに重きを置いている」。

この考えの下、イオン太田店のコーヒー定番売場にAGF関東の製造工程をイメージした展示物を17年に設置。以降、チョークアートを用いるなど改良を重ね、現在、「コーヒーの森」と称する売場を展開している。

このネーミングには「『ブレンディの森』の森づくり活動をお客様にも知っていただきたいのと、売場に来られたお客様にリラックスや癒しを提供したい」との思いが込められている。

「コーヒーの森」と称する売場 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「コーヒーの森」と称する売場

「コーヒーの森」では、コーヒーのおいしさや産地に関する情報のほか、サステナブル利用に関する情報を掲示。リラックスや癒しを感じてもらう工夫としては、LEDライトを用いた木漏れ日の再現や、人感センサーによる小鳥の鳴き声のBGMの演出が施されている。

催事でもコーヒー文化の浸透とサステナブルの啓発に取り組む。

11月8日と11日には、コーヒー染め体験とコーヒーの淹れ方教室を組み合わせたイベントを1日2回実施した。

木漏れ日を演出するLEDライト - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
木漏れ日を演出するLEDライト

「サステナブルな取り組みをいろいろな企画を通じて周知してほしいとのお話をいただき、今年で2年目の実施となる。コーヒー染め体験は、AGFの関東工場において商品生産の品種切替え時などに生じた、通常廃棄となるコーヒー粉とを合わせ、コーヒー染料として活用。お湯で煮だすだけでコーヒー染め用の液ができ、消費期限切れのインスタントコーヒーでもできることから、自宅でも簡単にサステナブルな活動ができることを伝えている」と説明する。

その反響は上々で「コーヒー染め体感ではやり方次第でいろいろな模様ができることからお子様にも喜ばれ、イオンさんからもご評価いただき、コーヒー染め体験が各地に波及しつつある。今年初めてイオン九州で実施、イオン東海カンパニーでも実施を予定しているなど、広がりをみせている」という。

人感センサー(右下) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
人感センサー(右下)

今後は、子どもがより参加しやすいイベントなどを予定。

「コーヒー文化を根付かせて、お客様のココロとカラダの健康に貢献することとサステナブルな社会に貢献することを目指して日々活動していきたい。ゆくゆくは店頭と連動して『ブレンディの森』のツアー企画も行っていきたい」と意欲をのぞかせる。

コーヒー染め実演の様子(上)、完成したコーヒー染め(下) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
コーヒー染め実演の様子(上)、完成したコーヒー染め(下)