石井食品は11月8日、24年に発売50周年を迎えるミートボールをテーマに自社の取り組みを発表した。石井食品ではこれまで50億パックのミートボールを製造販売。石井社長は「多くの人たちに愛され、多くの人たちの体の土台を作ってきたと言ってもいいだろう。土台になる食品だけに安全安心に努めてきた」と振り返った。
自社のミートボールの特徴については「添加物をストイックに使わない」「卵も乳もゼロ」「商品情報を全公開」といった従来のポリシーを紹介。今後はTBMが開発製造した石灰石由来素材「LIMEX」を使ったパッケージの減プラ化を推進する方針を表明した。
TBMとはこれまでも名刺をはじめ各種印刷物に「LIMEX」を使っているほか、業界で初めておせちのトレーに同素材を使用するなど、プラスチックの使用量削減を進めてきた。
24年2月には「神奈川三浦のキャベツを使ったハンバーグトマトソース(ロールキャベツ風)」のパッケージに「LIMEX」を使用したシーラントフィルムを採用し、近い将来には主力商品でも実用化を目指す。
現在、石井食品ではオーガニック素材の使用に注力。「おべんとクンミートボール」ではトマトソースの原材料としてアルチェネロのイタリア産有機トマトペーストを用いている。将来的にはたまねぎやパン粉の有機化、全量を抗生物質不使用の鶏肉の採用など、さらなる安全安心ニーズに応える。
今後は常温製品のラインアップを拡充。年内には特定原材料8品目不使用のアレルギー配慮型商品として「いっしょがいいね プチミート(てりやき味)」や、「お子さまミートボールカレー」を販売するほか、来年2月から「いつでもミートボール」と「いつでも1.5倍チキンハンバーグ」を一般流通で展開。常温製品のラインアップを強化することで、備蓄や子連れでの外出、アウトドアなどの利用シーンへの対応を図る。
会場にはTBMの笹木隆之常務執行役員CMOやアルチェネロ製品を国内販売する日仏貿易のギヨーム・カルー社長に加え、石井食品に直接的に原材料を提供する生産者の十文字チキンカンパニーの十文字保雄社長、白子玉葱出荷組合の大矢忠一組合長が来場。石井食品との取り組みのエピソードなどを語った。