豆乳生産量が回復傾向 前年同期上回る品目も

日本豆乳協会調べによる今年7~9月期の豆乳類全体の生産量は、前年同期比96・4%の10万4千859㎘にとどまった。ただし1~3月(94.5%)、4~6月(93.1%)に比べると第3四半期は回復傾向がみられた。

品目別では、「豆乳(無調整)」は3万3千263㎘(103%)、「調製豆乳」は5万189㎘(94%)、「果汁入り豆乳飲料」は4千250㎘(102.2%)、コーヒーや紅茶などの「フレーバー系の豆乳飲料(その他)」は1万3千477㎘(88.3%)となり、品目により明暗を分けた。

なお、主に業務用を用途とする「その他」のカテゴリーは3千678㎘(99.6%)とほぼ前年並みとなっており、コロナ明けによる業務用の回復を裏付けた。

日本豆乳協会では、豆乳の市場概況について、「社会情勢やエネルギー問題などの外部環境の影響で、あらゆる場面での値上げが相次いでおり、生活者が様々な食品・飲料の買い控えをしている。しかし、7~9月期の豆乳市場は、生活者の消費マインドの低下、買い控えなどが続く中、豆乳(無調整)と果汁入り豆乳飲料が堅調な伸びを示しており、消費者の健康意識による豆乳への回帰が見られた。現状では外部環境の変化や価格改定の影響を受けたが、食における健康志向は依然として高く、豆乳に対する健康への期待値は大きいと考えられる。特に10月からは豆乳を使った料理需要も増えることから、生産量の増加が期待される」としている。

協会では、引き続き国民一人当たりの豆乳(類)年間飲用消費量を4ℓに増加させ(2022年3.4ℓ)、年間総生産量50万㎘を目標に、豆乳への理解や関心を高めるため、年間を通じて様々な啓発・啓蒙活動を展開する方針。