2.2 C
Tokyo
6 C
Osaka
2026 / 02 / 08 日曜日
ログイン
English
加工食品菓子富山に根ざす老舗菓子メーカー・日の出屋製菓 富山コラボ続々と展開 「おこめぢゃや」に次ぐ新提案も予定〈連載6〉

富山に根ざす老舗菓子メーカー・日の出屋製菓 富山コラボ続々と展開 「おこめぢゃや」に次ぐ新提案も予定〈連載6〉

 1924年(大正13年)2月26日、富山県福光町新町(現・南砺市福光新町)で川合宣之氏が創業した日の出屋製菓産業は来年、創業100周年を迎える。

 節目を迎える来年、消費者をはじめ、長きにわたり原料供給を担ってきたサプライヤーに感謝を伝えて次の100年に向けて弾みをつけるべく様々な施策やイベントを準備している。

 「『Rising Thanks Next 100 Years』をテーマに掲げ、20・30代の社員が中心となって100周年プロジェクトチームを立ち上げ企画を練っている。100周年施策は売上げを上げるのが目的ではなくて、社内外に対して日の出屋製菓のこれまでの歩みを踏まえて、この先の方向性を示して協働・協業のベクトルを合わせていきたい」と川合洋平専務は語る。

 来期(2月期)期首の3月から予定している施策の1つに、富山の産物と人物にフォーカスしたコラボ展開がある。

 「地元・富山で活躍されている芸術家や当社と同じく食品を扱う企業様などと年間通じてコラボを展開していく」という。

 「地域住民が求めている賑わいの場の創出」を目的に、年間を通じて多数のイベントの開催も予定している。

 現在、直営店ブランド「ささら屋」の「福光本店」と「立山本店」で年2回実施している工場祭に磨きをかけて展開していくほか、これとは別に創業祭の準備を進めている。

 新商品も鋭意開発中。

 工場祭では毎回、テストマーケティングの目的も兼ねて、その場でしか買えない新商品を発売して来店客の反応を確かめており、来期はこの取り組みを強化していく。

「おこめぢゃや 富山マルート店」
「おこめぢゃや 富山マルート店」

 今後の商品開発の方向性は、米菓にとどまらず和菓子など地元のお米を使ったいろいろなお菓子を展開していく考えで、その急先鋒に新業態ブランド「おこめぢゃや」を挙げる。

 「おこめぢゃや」は、団子とおこわのお米のおやつ専門店。2022年3月、「おこめぢゃや富山マルート店」を全国初出店したことで立ち上げられた直営店ブランドとなる。

 誕生のきっかけは、「ささら屋立山本店」での工場祭だった。

 併設する「しろえびせんべいファクトリー」(当時・立山工場)で工場祭限定の新商品として団子を発売したところ好評を博し、以降、毎回行列ができ完売するほどまで反響が高まっている。

「おこめぢゃや」誕生のきっかけは「ささら屋立山本店」での工場祭
「おこめぢゃや」誕生のきっかけは「ささら屋立山本店」での工場祭

 「おこめぢゃや」は、こうした消費者の反響を受けて立ち上げられ、今後出店を加速させていく。

 団子の人気の理由は生地と手焼きにある。生地は、鮮度の良い富山米「てんたかく」を杵で粗目につぶしたものとなる。

 生地の製法にもこだわっている。一般的にはお米をそのままつぶすのに対し、同社では白米を一度製粉し、それを蒸かしたものを、昔ながらの杵と臼を使った“もちつき”と同じような杵つき製法を機械で再現して製造している。

 「おこめぢゃや」では今後、スイーツメニューも拡充していく。

 今夏、富山の氷に、地元の苺や自社農園「結ファーム」で栽培された黄金生姜をシロップにするなどして組み合わせたかき氷をテスト販売して好評を博した。

「ささら屋立山本店」の「おこめぢゃや」で働く佐伯雅治氏
「ささら屋立山本店」の「おこめぢゃや」で働く佐伯雅治氏

 「単にモノを売るだけではなくて、その場で味わって楽しんでいただけるように、新店・改装店ではできるだけカフェを併設していく。モノを売るだけならECもあり、より上質な体験ができる店舗でないと意味がない」との考えを明らかにする(つづく)。

関連記事

インタビュー特集

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。