ハム大手4社 上期は業績回復 年末商戦の消費動向を注視

ハム大手4社の中間決算が10日までに出揃い、外食事業が伸長するなど各社売上・利益ともに上方修正。増収増益基調となり、回復を軌道に乗せている。伊藤ハム米久HDは前年度の海外事業での大幅な増益の反動が影響したが国内は堅調に推移した。

畜肉市場はここ数年、コロナ禍や原材料などの高騰で大きく利益を落としており、利益面はようやくコロナ前に戻りつつあるのが実情。日本ハムの井川伸久社長は「どんな外部環境でも成果を出し続ける企業にしなければならない」とし、丸大食品は引き続き事業構造改革費用を特損に計上するなど、各社様々な改革を進めている。

ただ、下期は引き続く原材料やエネルギーコストの高騰、円安の影響を危惧し、通期業績は3社が当初見込みを据え置いた。

ハム大手4社の状況を総じると、外食やコンビニ向けが回復し、量販向けも価格改定でプラスに。加えてここ数年取り組んできた生産や物流面の合理化効果が奏功し、基本的に増益基調となっている。

日本ハムの井川社長は上期を振り返り「プラス要素とマイナス要素があった」とし、プラスは食肉やハムソーセージでの業務用市場の回復。マイナスは引き続く原材料高、飼料高、円安、消費者の節約志向を挙げ、下期以降の懸念事項として「中東情勢の注視」も重要項目として挙げた。同社の上期は「加工」「食肉」「海外」の主力3事業で利益計画を上回り、さらに新球場のボールパーク事業の収益性が大きく改善し、通期業績も上方修正した。

伊藤ハム米久HD、プリマハム、丸大食品の3社は、上期は上方修正したが通期業績は今年5月発表時から据え置いた。業界では今秋から4回目の価格改定を実施しており、伊藤ハム米久の宮下功社長、丸大食品の佐藤勇二社長はともにボリュームの高い年末商戦の状況を注視。宮下社長は「ギフト含む年末商戦のインパクトが大きい」ことを理由とし、「この推移が見えてから変更があれば修正する」とした。

各社の上期状況は、日本ハムは主力のシャウエッセンが前年度は厳しかったものの、今期は価格改定効果と販促強化策で伸長している。チルドピザの「石窯工房」も引き続き好調で、主力商品への「選択と集中」が奏功した。

伊藤ハム米久HDは、海外事業のアンズコフーズの前年度の「記録的増益の反動」(宮下社長)が利益面に大きく影響した。それでもアンズコ社の通期税前利益見込みは過去3番目で、同社は「アンズコの収益力は着実に向上」としている。

丸大食品は中間期として2期ぶりに黒字転換した。佐藤勇二社長は増益の要因に「価格改定」「加工食品事業の伸長」「生産合理化」の効果を挙げた。

プリマハムは増収で、前年上期の減益から増益に転換した。加工食品事業、食肉事業いずれも好調に推移した。

各社、今期は中期3か年計画の最終年を迎え、現在は来期からの新中期3か年計画の策定に入っている。

ハム大手4社 2024年3月期 第2Q実績と通期業績予想(連結) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
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