コカ・コーラシステムは「コスタコーヒー」のペットボトル(PET)コーヒーなどの飲料で、新たに“アップリフト(気持ちを高めさせる)”のコンセプトを掲げトータルコーヒーブランドとしてアピールしていく。
「コスタコーヒー」の旗艦店がこのほど開業したことに伴う動きとなる。
旗艦店開業により、業務用(PTS・Express)・消費財(飲料・家庭用嗜好品)にカフェスタイル(リテール店舗)が加わり、日本における「コスタコーヒー」のマルチプラットフォームが整備されたことになる。
ブランド認知度は日本の全ユーザーで約83%、ターゲットである30代から50代の男女では約87%に達する。
飲料の今後の展開について、10月3日取材に応じた日本コカ・コーラの成岡誠コスタディビジョンシニアマーケティングディレクターは「旗艦店を基点に『コスタコーヒー』とはどんなコーヒーで、どんなブランドなのかを広めていき、そこで広まった価値を他のプラットフォームでも活用していきたい」と語る。
来年はアップリフティングのコンセプトをマルチプラットフォームで展開していく。
「『コスタコーヒー』ブランドの全活動をアップリフトのコンセプトに合わせていく。商品開発についてもカフェとも連動して『コスタコーヒー』として統一感を持たせてやっていきたい」と述べる。
飲料は順調に成長。
「今年4月にレギュラーコーヒーや紙パックのリキッドコーヒー、濃縮などの『ホームカフェ』シリーズを始めたことで、PETを含めたトータルコーヒーのブランドとして認知していただけている」と振り返る。
飲料ではPETの「フラットホワイト」を柱に位置付ける。
「フラットホワイトは、カフェ(リテール店舗)でも主力のメニューのため、カフェの売れ筋と飲料の売れ筋が揃って成長していけると相乗効果も期待できる」と期待を寄せる。
9月11日には新商品「ヘーゼルナッツラテ」を発売しラテ系の品揃えを強化した。
ブランド全体では、マルチプラットフォームが整備されたことで、巣ごもりや外出機会の増加などの環境の変化に柔軟に対応していく。
「消費者の生活スタイルや社会のトレンドも、アフターコロナで戻る部分と変わる部分が生まれる。その両方を取り入れていき強みであるマルチプラットフォームというラインアップを活かしてトータルコーヒーのブランドとして成長していく」との考えを明らかにする。