記録的な猛暑の影響で、北海道のブランド米「ゆめぴりか」の数量が大幅に減少している。ホクレン農業協同組合連合会(ホクレン)は、10月18日に東京国際フォーラムで開催した令和5年度北海道米「新米発表会」で状況を説明した。
発表会の冒頭、篠原末治代表理事会長は「北海道は今年、7月20日から44日連続真夏日という記録的な猛暑に見舞われた。米には大変厳しい生産環境だった」と振り返った。
農水省による作況指数(9月25日時点)で北海道は「104(やや良)」と5年連続の豊作と評価されている。しかし、生産者代表あいさつに立った北海道米の新たなブランド形成協議会・大関光敏会長は、「現場の感覚はそこまでの収量ではない」と話す。
主食用うるち米の一等米比率は、10月10日時点の入庫実績で99%。猛暑の影響で発育不良の白未熟粒が増加しているものの、大型集出荷施設で一等品の調製に取り組んでいる。
ただ残念なことに、今年の作付面積で28%を占めるブランド米「ゆめぴりか」は前出同時点の入庫実績で基準品率が52%と大きく減少した。ホクレンは「販売基準を満たす数量の十分な確保が難しい」と見込んでいる。
発表会には鈴木直道北海道知事も出席し、北海道米のイメージキャラクターを10年連続で務めるタレントのマツコ・デラックスさんと北海道米の魅力を語り合った。
ホクレンは10月18日から、環境負荷軽減を目的に栽培した「みどりの北海道米チャレンジのお米」が1年分(60kg)当たるキャンペーンを実施している。「豊穣の女神」に扮したマツコさんのオリジナルイラストを活用し、新米シーズンを盛り上げる。