6.3 C
Tokyo
2.1 C
Osaka
2026 / 01 / 01 木曜日
ログイン
English
飲料系酒類中小酒蔵の地酒を「小分けパウチ」で定期配送 日本酒の宅配・海外配送の形を変える酒蔵応援サービスを展開 FARM8

中小酒蔵の地酒を「小分けパウチ」で定期配送 日本酒の宅配・海外配送の形を変える酒蔵応援サービスを展開 FARM8

FARM8(本社・新潟県長岡市、樺沢敦社長)は中小酒蔵の地酒を自社オリジナルパウチで100mlごとの小分けにパッケージして日本酒愛好家へ定期配送するサブスクビジネス「SAKEPOST」を発案。中小酒蔵の活性化策として関係者の注目を集めている。

同社は9月14・15日の両日、虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されたスタートアップイベント『Plug and Play Japan SUMMIT Summer/Fall 2023 Batch』に出展。会場内スタートアップピッチステージで、代表の樺沢氏がビジネスモデルを紹介した。

樺沢社長は「日本酒の生産量は過去50年で8割減少したが、日本国内にはまだ1千以上の酒蔵が存在している。しかし、その大半はいまだ知られていない。日本酒の多様性を維持し、中小酒蔵の活性化に貢献することもこのビジネスの重要な目的。現在契約している酒蔵は70ほどだが、今後さらに増やしていきたい」と抱負を述べている。

FARM8 樺沢敦氏
FARM8 樺沢敦氏

「SAKEPOST」の継続利用者は現在およそ2千人(累計4千人)。サービスに申し込むと、月1回オリジナルパウチに入れられた3種類の日本酒が宅配される。日常酒プラン、吟醸酒プランなどがある。

商品パウチ表面には銘柄名は記載されていない(写真㊤)。裏面のQRコードを読み込むことで銘柄名と酒の解説が確認でき、感想などを書き込んでファン同士で情報共有できるほか酒蔵へ直接メッセージを送ることもできる。酒蔵側も直接のやりとりでコアなファンが獲得できると好評だ。

樺沢社長は同ビジネスの目的について「私自身、新潟の津南醸造という酒蔵の蔵主です。「SAKEPOST』を通じて全国の酒蔵ネットワークを構築し、日本酒の新しい出会いのコミュニケーションツールとしたい」としている。

日本酒の輸出量は近年増加している。中小酒蔵の商品は生産規模も小さく大規模輸送には適さない。高騰し続ける物流費を考えても重量のかさむガラス瓶での海外輸送のハードルは高く、FARM8のビジネスモデルは中小酒蔵の日本酒輸出にも大きな可能性を与えることになるものとして注目される。

会場の様子(Plug and Play Japan SUMMIT Summer/Fall 2023 Batch)
会場の様子(Plug and Play Japan SUMMIT Summer/Fall 2023 Batch)

今回FARM8が出展したイベント『Plug and Play Japan SUMMIT Summer/Fall 2023 Batch』は、米国発のアクセラレーター・ベンチャーキャピタルPlug and Play Japan(本社・東京都渋谷区、ヴィンセント・フィリップ代表)主催によるもの。

国内外から厳選されたスタートアップ企業106社が参加し様々な業界における技術トレンドやオープンイノベーションの取り組みが紹介されたほか、スタートアップエコシステムの取り組みや現状について国内外の企業、自治体などのパートナーによるトークセッションが多数開催された。

イベントの概要はHPより確認できる。

https://japan.plugandplaytechcenter.com/summit/summit-2023-sf/

関連記事

インタビュー特集

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。