7.7 C
Tokyo
6.7 C
Osaka
2025 / 12 / 31 水曜日
ログイン
English
加工食品越後製菓 過去最高の売上高 パックごはんが牽引 餅も価格改定へ 「背水の陣で」星野会長

越後製菓 過去最高の売上高 パックごはんが牽引 餅も価格改定へ 「背水の陣で」星野会長

越後製菓の23年3月期売上高は前年比5.1%増(197億3千万円)となり過去最高を記録した。このうち米菓が5%増(69億円)、包装餅が前年並み(93億円)、米・米飯30.3%増(27億5千万円)、その他1.4%減(7億3千万円)。

成長を牽引したのはパックごはんだ。

8月24日の発表会に臨んだ吉原忠彦社長は「米飯はここ数年ずっと伸びている。自宅療養ニーズを獲得するなど日常食利用が増加。当社のパックごはんを食べていただいた方から『非常においしい』とご評価をいただきリピートにつながっている」と振り返る。

「越後のごはんコシヒカリ」5個パック(越後製菓)
「越後のごはんコシヒカリ」5個パック(越後製菓)

パックごはん市場について「現在約1千億円市場になりつつあり、近く1千億円を突破する」として、今後も注力する構えを示した。

今期売上高は3.4%増(204億円)を計画する。

米菓は「ふんわり名人」と「新潟の星」の2ブランドに集中し微増の70億円を目指す。

鏡餅はキャンペーンなどで需要を喚起し4.3%増(97億円)、米・米飯は7.3%増(295億円)の計画。

昨年の米菓、今年7月のパックごはんに続き、包装餅・鏡餅も今秋に値上げを行う。

原料のコメ価格は安定しているものの、包装資材やエネルギー、物流費、人件費などが高騰しているため。

「越後の鏡餅」(越後製菓)
「越後の鏡餅」(越後製菓)

星野一郎会長は「値上げが通らないと先がないという背水の陣で臨んでいる」として、価格転嫁へ不退転の姿勢を示した。

鏡餅業界では、流通からの受注を今年は10月31日で締め切ることを決めた。生産計画を立てやすくして食品ロス削減に取り組む。従来は年末ぎりぎりまで注文に応じて生産していたが、人手不足の深刻化からそれが限界に達したことも大きな要因だ。

今年も“ねんドル”こと岡田ひとみさん監修のフィギュア付き鏡餅を展開。来年の干支である「辰」をモチーフにした2品とともに、毎年おなじみの招き猫「にゃあ」も羽織袴姿で登場する。

発表会に登場した岡田さんは「(他の干支に比べて)辰はちょっと難しかったけど、大人と子どもの辰をイメージして作ってみた。ファンの中には、初めてお餅を食べる子もいると思う。日本の伝統文化を子どもたちにも広げられたら」と語っていた。

関連記事

インタビュー特集

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。