三菱食品は同社が輸入販売するハードグミの世界的ブランド「HARIBO(ハリボー)」の提案を強化していく。
7月26日、取材に応じた志村智則輸入商品開発本部第三グループマネージャーは「グミ市場が世界的に盛り上がる中、『ハリボー』の強みはゴールドベアのキャラが立っている点にある。この強みを活かしてどんどん仕掛けていきたい」と意欲をのぞかせる。
今年1月、マーケティングを担うハリボージャパンを設立。ブランドオーナーの日本重視の構えから、ハリボーアジアパシフィック社(シンガポール)で従来行っていたマーケティング活動をハリボージャパンに移管して強化している。
TVCMは2021年から京阪神で放映。3年目に突入した今年、新たに福岡でも放映するなどして、現在3位にあるブランドシェアを引き上げていく。
「ゴールドベアのキャラクターも訴求し切れておらず、キャラクタービジネスと連動させてブランディングを展開していく」。
そのほかコミュニケーション施策としては、今年から日本グミ協会の団体「GUMMIT」に加入し、メーカーの垣根を越えて9月3日の「グミの日」を盛り上げていく。
商品面では、競合商品が増加傾向にある中、同社は主力商品の「ゴールドベア」に続く柱商品の育成に注力していく。
今年、その最右翼と位置付けるのが「スターミックス」。幅広い層に支持される「ゴールドベア」に対し、「スターミックス」では新たに若年層を掘り起こしていく。
「この秋冬から、量販店様などに向けて什器を用意してグミコーナーを提案していく。我々の商品だけではなく、カテゴリー全体の売上げが上がるような提案内容となる」(第三グループAユニットの隈部孝弘氏)という。
スポット商品では「スーパーマリオ」とのコラボ商品をコンビニで先行発売。8月からはスーパー・量販店にも拡大している。
10月には新商品「サワー」の投入を予定。サワーフレーバーはグミ市場でトップの伸長率とみている。
「ハリボー」がハードタイプのグミに属する点でも勝算を見込む。
「グミ市場は世界的にも、チューインガムやタブレット(錠菓)が落ち込むのと反比例して伸びており、特に昨年は供給が物凄くタイトになるほど伸長した。子どもやZ世代を中心に幅広い層に支持され、40-50代もハードタイプのグミを食べるようになったことで今後も成長が見込まれる」(志村氏)との見方を示す。
ハードグミそのものの魅力については、噛むことで集中力アップが期待できる点を挙げる。