サントリー食品インターナショナルは、オセアニア飲料市場の成長を加速させる。
子会社のフルコアサントリーグループが、飲料とRTD(缶チューハイ・缶カクテル・ハイボール缶など)を製造できる新工場をオーストラリアに建設し、ビームサントリーとの協業を検討していく。
9日決算発表会に臨んだサントリー食品インターナショナルの小野真紀子社長は「もともとオセアニア市場は戦略的にも今後伸びが見込まれる。飲料事業のさらなる成長加速に合わせて製造キャパシティ増強によるサプライチェーン強化ということでオーストラリア国内での設備投資を進めてきた」と語る。
新工場の建設には約390億円を投じる予定。2024年下期(12月期)に飲料の製造、25年下期にRTDの製造を計画している。
ビームサントリーとの協業は、ビームサントリーとビームサントリー製品の製造委託先との契約期間が終了となることを踏まえた動きとなる。
「我々にとってもメリットが見込めるということでビームサントリーとの協業の検討をしているところ」と述べる。
協業によりオセアニアで新たなカテゴリーに挑戦してグローバルな事業成長を加速させていく考えも明らかにする。
グローバル飲料企業として、利益を伴う持続的な成長に向けて、ブランド戦略強化・事業構造改革・ダイバーシティ・サステナビリティの重点領域に引き続き取り組んでいく。
ブランドについては「『BOSS』ブランドをオセアニアやアジアでも販売しており、それ以外のエリアでの展開も今後可能性を探っていきたい。チャンスがあれば新たなブランドの取得というものも視野に入れている」と説明する。