百貨店初のスイーツ移動販売 関西地区からスタート 阪急百貨店

阪急阪神百貨店は7月14日から、新事業「走るデパ地下 阪急のスイーツ移動販売」を本格始動した。健康や時間、距離などの制約があり、百貨店に行きたくても行けない消費者に向けて、百貨店の人気スイーツを提供する。

移動販売車では、NBメーカーとコラボレートした阪急のオンリーワンブランドの商品ほか、洋菓子や和菓子など30ブランド・50SKUを基本に、地方物産展やバレンタインイベントなど、百貨店の催事と連動した限定商品も搭載。1品当たりの価格は400~500円となり、客単価2千円を見込む。

主なターゲットは、オフィスや工場、病院、介護施設、大型マンション、大学など勤務地や居住地。リアル店舗やEC事業では拾いきれない、少数だが無数に点在する第3のマイクロマーケットを狙う。昨年5月から試験運行を実施したところ、スイーツの要望が高かったことから嗜好品に限定した。豊富な品揃えと、百貨店品質の上質で選ぶ楽しさを演出する。

7月のスタート時は移動販売車5台で展開。1台当たりのスタッフは2名体制で、ほぼ毎日の営業。販売エリアは京阪神を中心とする関西圏150箇所、各箇所に月1~2回巡回する。なお出張サービス料を距離によって換算し、1会計当たり25㎞110円、50㎞149円、100㎞198円(税込)。会計は現金、クレジットカード、電子マネーなどが利用可能で、阪急阪神グループの共通ポイント「Sポイント」も使える。

23年度(2024年3月)中に、販売箇所を400にまで拡大して、初年度の販売2億円を目指す。25年度からフランチャイズ企業を募集、26年度からFC本格展開を始め、5社・100台を目標に全国で広げていきたい考えだ。