「ソルティライチ」拡充 “ライチに塩のおいしさ”を訴求する定番品と“ゴクゴクおいしい免疫ケア”を訴求する新商品の2軸で展開

 キリンビバレッジは「世界のKitchenから ソルティライチ」のラインアップを拡充して最需要期の夏場商戦に挑む。

 「プラズマ乳酸菌」入り飲料に最注力する全社方針のもと、「ソルティライチ」本体に「プラズマ乳酸菌」を配合した機能性表示食品の新商品「世界のKitchenから ソルティライチプラス」を5月16日に期間限定で発売開始した。

 同商品の役割について、取材に応じた髙瀬友紀マーケティング部ブランド担当主任は「一般的に季節の変わり目や気温の変化によって免疫力が落ちやすくなると言われている中で“夏場も免疫ケアしていくことが大事”ということを商品通じて伝えていきたい」と語る。

 キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」を1000億個配合して「ソルティライチ」本体のおいしさを生かしながら甘さを控えてゴクゴク飲める味わいに仕立て、“ゴクゴクおいしい免疫ケア”を訴求している。

髙瀬友紀マーケティング部ブランド担当主任(右)と堀川茉夏(まなつ)マーケティング部ブランド担当 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
髙瀬友紀マーケティング部ブランド担当主任(右)と堀川茉夏(まなつ)マーケティング部ブランド担当

「手軽に免疫ケアしていただくことを念頭に、毎日飲んでいただけるよう糖分を少し抑えて設計したところがポイント。『ソルティライチ』本体が持つ果汁感のよさにも重きを置き果汁10%を担保している」と説明する。

 パッケージは「ソルティライチ」本体が持つ素材感・おいしさのデザインイメージを踏襲しながら免疫ケアを分かりやすく伝えるべくデザインされている。

 「免疫ケアを一番に目立たせようと、いろいろなパターンを検証した。その結論としては『ソルティライチ』本体の隣に並べられたときに目に入りやすい一番上のところに免疫ケアの文言とともに『プラズマ乳酸菌』の文言も一緒に目に入るよう配置した」という。

 白ベースにアクセントとなる色調は、「プラズマ乳酸菌」入り飲料の主力商品「おいしい免疫ケア」の色調にあわせ薄い水色を採用した。これにより「夏に好適な冷涼感をより表現できたと思っている」と述べる。

販売期間は8月までを見込む。現在、スーパーなど量販店を中心に導入され、夏本番に向けて販売体制を整えつつある。

売り場に並ぶ「ソルティライチ」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
売り場に並ぶ「ソルティライチ」

 一方、「ソルティライチ」本体は昨年、早めの営業活動が奏功したことに加えて、夏場の好天が追い風となり、10%伸長したと推定されるスポーツドリンク市場とほぼ同じ伸びをみせたとみられる。

 「ソルティライチ」本体が牽引して「世界のKitchenから」ブランドトータルの2022年販売数量は7%増を記録した。

 今年も「ソルティライチ」本体は早めの営業活動を展開し、引き続き“おいしく熱中症対策” として独自のポジションを強化。夏場に向けて、おいしさを前面に押し出していく。
 「『ソルティライチ』の価値はおいしさにあると考え、改めてデジタル広告や店頭販促物で“ライチに塩のおいしさ”を伝えていく」。

 「ソルティライチ」本体のメインアイテムは500mlPET。500mlPET以外に、1.5LPET、 300mlパウチや濃縮飲料の「ソルティライチベース」も取り揃える。
 300mlパウチは毎年、数量限定で発売され、昨年は好評につき早期に予定数量を完売。今年は「昨年よりもお客様へお届けできるように調整している」。

 「ソルティライチベース」は、好評を博していることから、導入拡大を今後の課題に掲げる。

 熱中症対策アドバイザーによる、熱中症対策の啓発も全国で行っていく。

 熱中症対策アドバイザーとは、全国の地方自治体・官公庁・企業・民間団体が一体で取り組む「熱中症予防声かけプロジェクト」主催の資格で、資格取得者は各地で熱中症対策セミナーを実施し熱中症に関する知識や熱中症対策の啓発を行っている。

 同資格は2年に1度更新され、キリンビバレッジでは現在、全国の営業担当社員を中心に約200人が取得している。

 なお低果汁飲料市場については「健康訴求を兼ね備えた低果汁飲料はフレーバーウォーターを含めて伸びていく」との見方を示す。