伊藤園の「TULLY’S COFFEE(タリーズコーヒー)」ブランドは前期(23年4月期)、販売数量・販売金額ともに過去最高を記録した。
コーヒーカテゴリーの「TULLY’S COFFEE」とティーカテゴリーの「TULLY’S &TEA」を足し合わせた「タリーズコーヒー」ブランドの前期販売数量は前年比15%増の1680万ケースとなった。
牽引役はボリュームの大きいコーヒーカテゴリー。
レギュラーコーヒー品質を追求して無糖ブラックコーヒーに注力したことが好調要因となった。
好調アイテムは、「TULLY’S COFFEE BARISTA’S(タリーズコーヒーバリスタズ)」シリーズの「BARISTA’S BLACK(バリスタズブラック)」(390ml)と「バリスタズ無糖ラテ」(370ml)のボトル缶コーヒー2品。
定番アイテムの「バリスタズブラック」が12%増となったことに加えて、「バリスタズ無糖ラテ」が30%増と伸び盛りとなった。
「バリスタズ無糖ラテ」について、6月2日決算発表した本庄大介社長は「ミルク入りのブラックが定着している。大手コンビニ様はもちろん、大手量販店様や地方の売場でもどんどん広がっている」と手応えを語る。
無糖ブラックコーヒーの新たな可能性としては、5月8日に新発売した無糖のブラックコーヒー炭酸「TULLY’S COFFEE BLACK&SODA GASSATA(ガッサータ)」(370mlボトル缶)に期待を寄せる。
同商品は“黒泡”を特長とした黒ビールのような味わいでアルコール代替ニーズの開拓を狙ったもの。
原材料にはアラビカ種コーヒー豆を100%使用し、エスプレッソコーヒーに炭酸を加え、炭酸がコーヒーのコクを引き立てて、すっきりと爽快な味わいに仕立てられている。
同商品については「実は業務用でも展開しようと考えている。業務用営業推進部で、お酒の飲めない方に提案していく」考えを明らかにする。