「持続可能な食と環境」テーマに堺で市民フォーラム

食をテーマにした「第17回市民公開フォーラム」(主催・札幌農学同窓会関西支部、後援・近畿農政局、食品新聞社ほか)が6月17日、大阪府堺市の市立東文化会館で開かれた。

冒頭、来賓としてあいさつに立った近畿農政局・出倉功一局長が「来年6月に、大阪で2回目となる全国食育大会が開かれる。そこへ向け、フォーラムを通じ子どもたちをはじめとする多くの人々に、持続可能な食と環境の理解が広まるのを願っている」と話した。

「みんなで目指そう!持続可能な食と環境」を掲げた今回は、北海道大学農学部の岩渕和則教授が「循環が成立する社会の構築」をテーマに講演。「循環は唯一、人間がコントロールできるところ。何十年も、何百年も続けていけるか、持続可能かどうかはわれわれの考え方しだいである」と強調した。

パネルディスカッションではナガセサンバイオ、サンプラザ、しものファームなど企業・団体の代表者5人と岩渕教授が登壇。各社がサステナブルな取り組みなどについて報告した。スーパー、サンプラザの山口力社長は「われわれもグループで農業会社を運営しているが、生産者側の思いを聞き、農業が口で言うほど簡単ではないと改めて感じた。生産者の代弁者として消費者へその思いを伝えることも、『思いの循環』としてつながると考えている」と述べた。

同時に開かれた食育イベントでは、大阪府泉州農と緑の総合事務所が生産量全国一のきくな(春菊)をアピールしたほか、フジッコが豆について、マザープラスが乾燥野菜についてそれぞれセミナーを行った。