カリフォルニア産アーモンド 作付面積25年ぶり減少 生産縮小の動き強まる

世界最大の生産量を誇る米カリフォルニア産アーモンドの作付面積は、昨年は25年ぶりに減少したことが分かった。カリフォルニア・アーモンド協会が発表した。

米農務省の調べでは、昨年の総作付面積は163万エーカーと前年から1.2%減。このうちすでに収穫実績がある農地の面積(ベアリング・エーカー)は微増となったものの、全体では縮小した。まだ収穫可能なまでに生育していない、新たな農地が減少していることを示している。

さらに今期中(~8月末)に撤去される農園の面積は約7万7千700エーカーと予測されており、昨年よりも拡大している。

2010年代半ばにかけてはアーモンド価格の高騰を背景に、他の作物から転作する農家が相次ぎ、作付面積・収穫量とも右肩上がりが続いた。だが、ここ数年の相場低迷を受け、生産の縮小や撤退の動きが強まっているようだ。

協会のリチャード・ウェイコット会長兼CEOは「このレポートは、農園の撤去ペースが速くベアリング・エーカーの伸びが遅いことを示し、しばらくは作付面積が減少する傾向にあることを示唆している。一方で物流問題は解決されつつありここ数か月は過去最高の出荷量を記録。カリフォルニア・アーモンドに対する世界の需要は伸び続けており、カリフォルニアおよび世界の農業において非常に重要な役割を果たし続けることは間違いない」とコメントしている。