日本ピーナッツ協会は5月16日、都内のホテルで通常総会を開催した。
あいさつした鈴木隆一理事長(でん六社長)は諸コスト高騰に苦慮した昨年度を振り返り「利益面では厳しい経営が続いた。お客様の節約志向が強まっており、国産落花生の贈答品などが苦戦する一方で低価格商品は好調だった」と報告。新たに立ち上げたアフラトキシン(カビ毒の一種)リスク軽減プロジェクトにより、近赤外線による汚染除去効果の検証による成果についても説明した。また安価でおいしいピーナッツの有用性をさらに情報発信していくことや、国産落花生の産地開発の取り組みについても進捗状況を紹介した。
田畑繁専務理事は、ナッツ類の需要が好調を維持する一方でピーナッツの消費が年々減少傾向にあることを憂慮。昨今のコスト上昇から内容量の減量が進んだこともこれに拍車をかけているとの認識を示した。とりわけ大粒落花生は、輸入製品との大幅な価格差を背景に国内加工から完成品の輸入へと置き換えが進行。輸入バタピーに比べ大粒落花生の減少トレンドが際立っているという。
田畑氏は「アンケート調査でもピーナッツの栄養素や健康機能とともに手軽さや手ごろな価格が評価されており、効果的な発信の工夫が必要だ」と訴えた。