カゴメとオリエンタルビル、名古屋三越の3社が協同し4月28日、名古屋三越栄店の屋上でトマトの栽培をスタートした。
名古屋三越栄店の屋上は昔、遊具などが置いてある屋上遊園地があり、今も残る屋上観覧車は国内に現存する最古の屋上観覧車として文化財に登録されている。現在は、一部を除きほとんどの遊具が撤去され、来店客の休憩スペースなどとして活用されている。
名古屋三越とオリエンタルビルでは、この屋上スペースを有効に活用するため、カゴメに協力を依頼。協議をした結果、プランターでも育てやすいトマト栽培に決定した。
百貨店の屋上を活用したトマト栽培は名古屋初となる。来店者にトマトについて知ってもらいながら、親子でのリピート来店、次世代顧客獲得のきっかけにしたい考え。
栽培するトマトはカゴメが種を保有する品種の一つ「凛々子」。トマトジュースなどに利用される中玉の品種で、見た目から中身まで真っ赤に成長し、リコピンが豊富で皮はやや厚め、トマトらしい酸味がある。通常のトマトとは異なり、横に広がって成長するため支柱を立てる必要がなく、7月から8月には1苗当たり多ければ30~50個の実を付け収穫できる見込み。
この日は、カゴメや名古屋三越栄店の社員らが屋上に集合し、プランターや培養土を準備。食育貢献の一環として、地元の「師勝はなの樹幼稚園」の園児とその家族を招待し、苗植え体験も行われた。屋上は開放しているため、いつでもトマトの様子を見学できるほか、8月のお盆のころには一般公募による収穫体験イベントを検討している。