UCCグループは家庭用に留まらず業務用でもサステナブルな取り組みを推進している。
初の取り組みとしては、UCCグループの飲料工場で抽出した後のコーヒー粉を使って染めた「THE NEW DENIM PROJECT/ザ・ニューデニムプロジェクト」のアップサイクルコットンエプロンを制作した。
同プロジェクトは、コーヒー生産地でもあるグアテマラで、残布や落ち綿を回収し、再度紡績して新しい糸や生地を作る国際的なアップサイクルプロジェクト。
再紡績の際に、工程上発生してしまう落ち綿は、提携するグアテマラ高原のコーヒー農園にて堆肥の原料として再活用し肥料として土に還している。
アップサイクルコットンエプロンは、UCCグループで業務用サービス事業を手掛けるUCCコーヒープロフェッショナルの展示商談会「UCC Smile Festa2023」でスタッフが着用している。
今後のアップサイクルの展開について、3月28日発表したUCCコーヒープロフェッショナルの村尾香織販売企画本部課長は「我々がエプロンなどでスキームを作ることで、お得意先様にも水平展開できると考えている」と語る。
橋本樹一郎副社長も「お得意先様に一手間かけていただくことを提案するにあたっては現実的には乗り越えないといけない課題はあるが、手をこまねいていては何も変わらず、お得先様のご協力も得ながら進みたい道を少し指し示していきたい」と述べる。
展示商談会では2022年から東名阪の3会場でサステナブルイベントの実現を目指す施策を開始し、廃棄物量とリサイクル量を数値化した上で環境報告書として公開。今年はCO2排出量の削減とゼロウェイストの2つの軸で取り組みを強化している。
試飲・試食用のプラスチックカップを紙製に、カトラリー類をプラスチック製から木製にそれぞれ切り替えるなど可能な限りワンウェイプラスチックの削減も目指している。
今後は得意先に販売している資材の脱プラ化も検討。村尾課長は「販売している資材の部分でもプラスチックを削減していきたいと考えており、今年は取り組みを具体的にやっていきたい」と意欲をのぞかせる。