気軽に選べる赤ワイン「レッド・ブレンド」 米国の人気スタイル提案 メルシャン

「ワインには興味があるけど、店頭では味が分からなくて選べない」。メルシャンの調査(21年)では、そう感じている消費者が多いことが分かったという。

そこで同社が提案するのが、品種や産地の知識がなくても気軽に選べるワイン「レッド・ブレンド」だ。2ブランドから計3品を発売する。

レッド・ブレンドは、米国からブームに火が付いた赤ワインのスタイルのひとつ。複数品種のブドウから造られた、凝縮した果実感やほんのりとした甘みが特徴のブレンドワインだ。メルロー、カベルネ・ソーヴィニョンなど単一品種のワインと同列に扱われ、米国ではピノ・ノワールに次いで人気4位の赤ワインだという。

「品種や産地がワインの面白さでもあるが、『少し難しそう』と敬遠される傾向が世界的にも言われている。『レッド・ブレンド』とすることで、品種などではなく一つのスタイルとしてお客様に提案できる」(20日の発表会で同社マーケティング部 伊藤佳奈子氏)。

2つの国のおいしさをかけ合わせたブレンドワインのシリーズ「メルシャン・ワインズ ブレンズ パーフェクト・ブレンド」からは2品(各750㎖、オープン価格)を22日に発売。

「フロンテラ プレミアム レッド・ブレンド」(メルシャン) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「フロンテラ プレミアム レッド・ブレンド」(メルシャン)

オーストラリアとスペインのブレンド「マイルドレッド」は、果実味豊かでバランスよく飲みやすい味わい。イタリアとオーストラリアのワインを使った「リッチレッド」は、熟したブドウの香りと厚みのある味わいの辛口フルボディタイプ。

またチリNo.1ワイナリーによる「フロンテラ プレミアム」からも、世界に先駆けて「レッド・ブレンド」(同)を28日に発売。タンニンの心地よい渋みとブラックチェリーのような果実味が感じられるミディアムボディ。

店頭価格500円前後のスタンダードシリーズに対して「プレミアム」は700~900円とやや高め。「手の届くプレミアム」と位置付け、パッケージも高級感を追求したデザインに。

「コロナでお客様の消費行動は変わった。1円でも安い商品を消費するスタイルがある一方、日常にちょっとした贅沢をというニーズもより高まってきた」(同部 水野俊介氏)。

刷新した「カベルネ・ソーヴィニョン」とともに、コロナ禍を境にダウントレンドにあるチリワインのプレミアム化で停滞打破をねらう。