片岡物産が手がける京都・宇治の老舗「辻利」ブランドが国内旅行需要とインバウンド需要の回復に伴い上向いている。
直営の「辻利」ショップ&カフェ5店舗は昨年、訪日旅行の制限が段階的に緩和されたことを追い風に売上金額が大きく伸長した。
家庭用商品も回復の兆しがみられる。その勢いを加速させるべく、2018年の発売以来、右肩上がりに推移している「辻利グリーンレモンティー」に磨きをかけ、今年、目玉商品として新発売する。
「辻利グリーンレモンティー」は、緑茶をベースにレモンの香りを加えた新感覚飲料で22年販売実績は18年比で約3倍を記録した。
その味わいについては「“冷茶に見えてレモンティーのよう”“柑橘系の爽やかさはしっかりありつつグリーンティーの部分を邪魔しない”といったお声を頂戴し、目新しさが受け入れられて人気商品となっている。海外のお客様からも注目されている」(片岡物産)と評する。
今回、発酵レモン果汁を新たに使用し、濃く芳醇なレモンがスッキリと楽しめるようにして、爽やかにゴクゴク飲める新感覚の緑茶飲料というコンセプトを強化。
パッケージには発酵レモン果汁のアイキャッチと濃厚なレモン感を感じる瓶詰レモンのシズルをあしらっている。
発酵レモンとは、レモン果汁自体を酵母によって発酵させ、よりまろやかでしっかりとしたコクが増強されたもの。今回、原料供給元と発酵果汁の粉末化に取り組み実現した。
発酵食品については「抹茶と同じく健康という機能的価値とおいしさという情緒的価値を感じられるテーマ」とみている。
そのほか「辻利グリーンレモンティー」の従来からの特長として、インスタント緑茶に宇治抹茶を配合しお茶らしい色合いと風味を補強。甘さについては、冷水にもサッと溶けるようにフロストシュガー(顆粒砂糖)を使用している。
スティックタイプの「抹茶ラテ」は内容量を4本から10本に増やしパッケージを刷新。パッケージは、カジュアルで親しみやすいものからスタイリッシュで現代的なカフェの世界観に変更した。