三井農林は昨年8月から「日東紅茶」のブランドエッセンス〈TEAの「もっと」を創り出そう。〉を掲げ、ファン(顧客)との共創強化に取り組んでいる。
具体的には公式オンラインショップ「日東紅茶TeaMart」および「日東紅茶ポイントアプリ」、「公式SNS」などを介したアンケートやオンラインのファンミーティングなどにより顧客とコミュニケーションをとりながら商品やイベントなどの様々な企画に顧客の意見を反映している。
日東紅茶公式オンラインショップを管轄しているDtoC営業室の加藤翼さんは「『日東紅茶』ブランドではファンとの共創がテーマになっており、ECとSNSを通じてお客様の声を聞きながら、さまざまなニーズに対応している。その1つが福箱で、福箱もお客様の声や購買行動を受けてブラッシュアップさせた」と語る。
福箱とは公式オンラインショップ「日東紅茶TeaMart」で毎年新春に発売するもので、今年はよりファンの声に耳を傾けて商品の中身を充実化した。
DtoC営業室の河西夏実さんは「昨年はお得感のある企画として喜んでいただいたことから、今年はよりパワーアップさせたいと考えた。特に1万円の福箱には力を入れており、昨年はインスタント商品中心だったところ今年はティーバッグも加え、商品数を増やしお得感を感じてもらえるようにした。」と説明する。
この結果、1万円の福袋がネットニュースに取り上げられる等、SNSでも話題となり、売上げが急拡大。1月の販売期間、前年同月比33倍の伸びを記録した。想定以上のヒットに、DtoC営業室も対応にてんてこ舞いだったという。
「販売後、お客様の声を調べていると、詰め合わせ商品を友人にシェアして楽しむような動きや「おうちドリンクバー」を楽しむような動きもあり、会員・非会員にかかわらず、たくさんの方にお喜びいただいた施策となった。来年はさらにお喜びいただけるような内容に磨きをかけていきたい」(加藤さん)と意欲をのぞかせる。
福箱に続き、ファンの声をもとに開発したのが公式オンラインショップ「日東紅茶TeaMart」での初の試みとなる「日東紅茶お楽しみギフトセット」だ。
ファンとの共創を目的に定期的に実施しているアンケートの結果、「“自分が普段愛飲しているものを大切な方にも贈りたい”」という声があったことから、「化粧箱に入れたギフトを用意したほうがよいと考えた」という。
このギフトセットは昨年12月から3月31日まで販売している。「新生活応援や、身近な方に日頃の感謝を伝えたい、大切な人に贈りたいという方にぜひ」(河西さん)とのこと。
また、商品開発だけではなく、ファンの皆様に楽しみながら商品を選んでいただけるようなコンテンツも用意。
例えば、ミルクとけだすティーバッグという商品に対するファン度を診断し、診断結果に合わせた商品を提案する「ミルとけ沼り度診断」や、オンライン工場見学チケットがセットで付いてくる商品の販売など、ライトなファンの方からコアなファンの方まで楽しんでいただけるような仕組みづくりを推進している。
「今後もそうしたお客様の声を反映させた商品開発や、お客様と双方向コミュニケーションをとれる機会を増やし、お客様と一緒に楽しみながらブランドへの愛着を醸成していきたい」考えだ。