片岡物産はココアブランド「バンホーテン」の旗艦商品「ミルクココア」を冷たい水や牛乳にも溶けるように改良した。
これにより、同商品でホット飲用に加えて、春夏のアイス飲用需要をこれまで以上に獲得してブランドと生活者との接点拡大を図っていく。
108人を対象にした同社調査によると、インスタントココアユーザーの多くがパウダーの溶けにくさに不満を感じている一方で、8割強が“水や牛乳に溶けるココアを夏に飲みたい”と感じていることが判明した。
これを受け、溶解性の改善に商機を見出し「バンホーテン」独自の溶解性向上剤(乳化剤)を開発。これを使用することで従来の「ミルクココア」の風味を損なわず、さらにコク深い風味に進化しつつ溶解性を改善した。
溶解性を改善したことで、アイス飲用では、お湯を使わずに水だけで飲めるようにした。
ティースプーン山盛り4杯(約23g)の「ミルクココア」に対し、従来品では、少量のお湯(20ml)でよく溶かして、冷たい牛乳や水100mlを加えるのを推奨していたのを、リニューアル品では、少量の牛乳や水を約20ml注ぎダマにならないように練ってから、冷たい牛乳や水100mlを加えかき混ぜるやり方を推奨する。
ホット飲用ではパウダーと牛乳を一緒にレンジで温める方法に変更し、湯水や牛乳を別々に温める手間を省いた。
「アイス・ホットともに従来品に比べて溶けやすくなり、作る手間を省くことで、ゆとりある生活に貢献して飲用頻度を上げていきたい」(片岡物産)と期待を寄せる。
パッケージも刷新。「『バンホーテン』では、ミルクではなく、濃厚なカカオ感やチョコレート感をより感じていただけるようにデザインを改めた。“水や牛乳にも溶ける”のアテンションを加えたほか、体にうれしいポリフェノールと食物繊維も訴求していく」と説明する。
「ハイカカオ72%」のパッケージも同様に、カカオ感とチョコレート感の強さをさらに訴求したデザインへとリニューアルする。
そのほか、スティックタイプでは「ミルクココア」に加えて、今年は売上拡大中の「ミルクココア 糖質60%オフ」でもアイス訴求パッケージを展開していく。