オランダ産スモークサーモン 広川が国内販売へ

広川(広島市)はオランダの水産加工会社、Foppen社から輸入したスモークサーモンの販売を始める。Foppenは年間1万2千t以上のサーモンを加工し、欧米ではコストコなどの大手チェーンストアと取引。世界24か国で展開している。

燻製後さらにローストしたフレイムロースト、ハニーマスタードで味つけしたパーティトーストなど、多様なスモークサーモンを持つのが強み。特に力を入れるのが職人の燻したホットスモーク(温燻)サーモンで、日本の市場には、ほぼない商品。

6日には、両社がオランダ大使館で調印を交わした。Foppen社、アジア圏最高統括責任者のボーハウス氏は「当社は様々な種類のスモークサーモンを持っている。クリスマスだけでなく朝食にも食べてもらえるよう、食卓出現率を高めるレシピを提案し市場を開拓していきたい」と述べた。

また、広川の藤江里士事業統括部長は「新たなレシピや食べ方を提案し、生ハムやチーズのようにスモークサーモンが家庭の冷蔵庫に常時入っているような状況を作りたい。そうすることで、オランダの食文化を日本に広げていく」と強調した。

Foppen社のスモークサーモン - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
Foppen社のスモークサーモン

7日から4日間は、東京で開かれたフーデックスのオランダパビリオンに出展。大手小売チェーンなどから関心を集めた。日本国内のプロモーションを担うDarfield社の廣川充明COOは「特に国際基準であるASC認証を取得している点と、ホットスモークサーモンに対する評価が高かった」と説明する。ホットスモークは切り身だけでなく、炒飯や麺の具材としても提案する考えだ。

8日に広島市で開かれた広川の見本市では、料理研究家のジョーさん。がユッケやちらし寿司など、和風やアジア風にアレンジしたメニューを調理実演し好評だった。

広川では今年夏ごろからの販売を予定している。コールドスモークとホットスモークそれぞれ5種類。