カルビー成長戦略「Change2025」 構造改革期と位置づけ 「次の成長へ備え」次期社長・江原氏

カルビーは2月21日、社長交代会見およびカルビーグループの成長戦略に関する説明会を開催した。持続的に成長できる事業ポートフォリオへと転換するため、国内コア事業の収益性を磨き、成長領域に投資を振ることで、海外と新規領域の成長を促進する。

23~25年の新たな中計を構造改革期と位置付け、「Change2025」を4月1日付で代表取締役社長兼CEOに就任する江原信氏が発表した。

4つの重点方針は次の通り。

①国内コア事業=ブランド強化による付加価値の向上と販売・稼働計画の最適化による収益力の強化(国内営業利益成長率6~8%増)
②海外事業=投資の選択と集中を図り、日本初のグローバルブランドを中国・北米を中心に拡大(海外売上高比率30~35%)
③アグリビジネス=ばれいしょの専門性を活かし、自然素材プラットフォームの拡張に向けた基盤強化
④食と健康=健やかなくらしに貢献するビジネスモデルを、自社開発だけに拘らず、有望なスタートアップとの提携やM&Aなども検討し事業化を推進する(③④合わせ、新規領域売上比率5%)

事業基盤は、日本、アジア・オセアニア、欧米の3リージョン事業制に向けた組織改革の実施や、グローバル人財・DX人財などの育成強化、サステナブル経営とした。3か年の財務戦略として、国内外の事業成長や新規領域、海外基盤強化のためのM&Aなどへの成長投資を800億円、新広島工場など効率化のための投資を600億円。

江原氏は「目まぐるしく変わる環境の中で次なる成長に向けて体幹を鍛え、基盤をしっかりと固めて次の成長に備えたい。4月30日で創業74周年を迎える。カルビーが掲げるビジョンや理念を実現するべく成長に向けて走り、100年越え企業を目指していきたい」と意気込みを語った。

また、創業の精神「商売は人助け」を基に、自然と生活者の間で課題解決し、成長の礎を築いてきた伊藤秀二代表取締役社長兼CEOは今回の交代について、「売上は順調に推移しているが、利益は不本意な状況が続き新たな施策が必要。新社長は過去の経歴からも、違った視点やポイントで成長を牽引してくれる人物だ」と語った。

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