精製糖業界トップのDM三井製糖はこのほど、1月16日からの砂糖出荷価格を6円(約2.7%相当)値上げすると特約店に通知した。円安による輸入原料費の上昇に加え、生産エネルギーコストが高騰している。価格転嫁により砂糖事業の収益力強化を図る。
今回の値上げが市中卸値に完全に浸透した場合、上白糖で1kg当たり228~229円、グラニュー糖で231~232円となる(価格はいずれも東京卸値)。同社は12月1日にも6円値上げしており、2021年からの累計では計6回.41円の価格改定となる。
精製糖の原料となる粗糖は約6割を輸入に頼っているが、円安の進行により粗糖輸入価格の上昇が続いている。同社によると、ALIC(農畜産業振興機構)の1~3月粗糖売戻価格は、10~12月と比べ1kg当たり4円ほどの上昇を予想。また、工場におけるエネルギーコストも上昇しており、「効率化・コスト削減に努めているが自助努力のみでは吸収できない」(DM三井製糖)として値上げを実施する。