海苔入札はじまる 数量1.5倍 総額25%増 千葉県漁連

千葉県漁業協同組合(千葉県漁連)は11月26日、のり共販事業所(千葉県富津市)で22年度の初共販(第一回乾のり入札会)を開催した。主に千葉県や東京都などから参加した34社の海苔問屋が活発に応札し、入札数量・取引総額ともに昨年と比べて大幅増となった。

入札にかけられたのは、8組合97生産者による406口1千437本で、合計458万1千枚、平均落札単価は26.89円。昨年の初共販が約310万枚・平均落札単価31.45円だったのに対し、取引数量が1.5倍近くに増え、需給バランスで単価が落ち着いた格好。取引総額は約1億2千300万円で、昨年比125%。「数量は増えたが、品物の質は落ちていない」(千葉県漁連担当者)という。

入札開始に当たり、千葉県漁連の佐久間國治副会長理事は「1822年に始まった千葉の海苔養殖は今年で200年の節目。近年、自然環境の変化により厳しい生産状況が続いているが、行政の事業支援のもと、高速処理船、乾燥施設の新規導入などを行い、他県に劣らぬ高品質な海苔の生産に精一杯努める」と決意を示した。

また千葉海区漁業調整委員会事務局の玉井雅史副技監兼副局長は「昨年は県などが取り組む食害対策の効果が表れ、3年ぶりに1億枚を超える生産につながった。今年度も順調な生産が期待される」と祝辞を述べた。

共販は来年4月28日(第12回)まで行われる。千葉県漁連は、昨年度の1億1千枚を超える出荷を目標としている。