ミツカングループの2022年度上期(3~8月)売上高は前年比11.5%増の1千276億円で過去最高を更新した。日本+アジア事業は減収だが、北米事業と欧州事業は増収。北米と欧州は現地通貨ベースでも増収だった。北米と欧州にアジアを加えた海外売上高の比率は58.2%に上昇した。
日本+アジア事業売上高は前年比6.3%減の539億円だった。22年度から新収益認識基準を適用した影響があり、前年売上高に新基準を適用した場合の前年比は3.9%減。また、北米事業売上高は同32.1%増の655億円、欧州事業売上高は同11.5%増の81億円だった。北米事業売上高は初めて日本+アジア事業売上高を上回った。
国内の家庭用売上高は9.7%減の419億円、業務用売上高は3.9%増の103億円となった。なお、前年売上高に新基準を適用した場合の前年比は家庭用7.1%減、業務用4.9%増だった。
家庭用売上高は内食需要の冷え込みやインフレに伴う家計の節約志向もあり、需要が落ち込んで減収だった。
6月に価格改定を実施した食酢は10.9%減の131億円、ぽん酢は10.4%減の60億円、つゆ・鍋つゆは7.0%減の62億円。また、前年まで7年連続増収の納豆は7.3%減の129億円だった。
業務用売上高は行動制限の解除に伴い外食機会が増加したことで、19年度上期の水準には及ばないものの2年連続の増収だった。
北米ではパスタソース、食酢を中心とした調味料の両事業で価格改定を実施した。パスタソースは「ラグー」「ベルトーリ」ともに前年を上回り増収。調味料についてもNB商品の拡売と新規ラインの稼働が貢献して増収だった。
欧州では「ブランストン」「サーソンズ」の価格改定を実施し、「ブランストン」は100周年プロモーションも奏功して増収だった。日本食ビジネスでも価格改定を実施し、ロシアへの出荷停止の影響はあったが、増収だった。