ボジョレー・ヌーヴォー 今年は「太陽の恵み」のワインに サントリー「ジョルジュ・デュブッフ」解禁イベント

サントリーは17日、「ジョルジュ・デュブッフ・ボジョレー・ヌーヴォー2022 セレクション・デュブッフ」など全4種のフランス産新酒ワインを全国発売した。

今年の国内ボジョレー・ヌーヴォー市場は、推定で前年比55%の16万箱となった模様。ロシアのウクライナ侵攻によって空輸が急騰。コスト増や円安を反映して、販売価格が大幅に跳ね上がったことが消費を減退させた。同社では販売ラインアップを4種に絞り、54%の2万9千箱を受注した。

2022年の「ジョルジュ・デュブッフ・ボジョレー・ヌーヴォー」の作柄は、「太陽の恵み」を象徴したワインに仕上がった。生育期の6月頃には40℃を超える猛暑が続いたあと、数日にわたって降雨となった。着色期の7月頃にはぶどうにとって理想的な温暖な気候と晴天が続いて、着色と同時に果実内の糖分と風味が増し、例年よりも早い8月17日から収穫を開始。果肉たっぷりの赤いベリーやいちごの甘酸っぱいジャムを口いっぱいに含んだような味わいになった。

解禁日には、東京と大阪でメディア向けのイベントを実施した。

テイスティングをする國納正伍支配人(TOP30(トップサーティ)) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
テイスティングをする國納正伍支配人(TOP30(トップサーティ))

都内で行われたテイスティングセミナーでは、ボジョレー・ヌーヴォーの第一人者として普及に貢献した故ジョルジュ・デュブッフ氏の孫に当たるアドリアン・デュブッフ・ラコンブ氏(ジョルジュ・デュブッフ社取締役)が登壇。「今年は皆さんの記憶に残るくらい良いヴィンテージに仕上がった。気候に恵まれ、暑くて乾燥した日が続いたことで糖度の高い質の良いブドウがとれたためだ」と説明した。

例年よりもかなり早い収穫となった今シーズン。「収穫が早い年はバカンスから早く帰らねばならないのが難点」と苦笑する一方、気温低下の前に収穫できることで病害リスクを抑えられるという。

大阪市北区のマルビル内TOP30では、マスコミを対象にした「2022年ボジョレー・ヌーヴォー試飲会」を開催。同店ソムリエの國納正伍支配人が「セレクション・デュブッフ」について、「あふれるようなフレッシュ感といちごジュースのような果実味」と表現。例年と比べて「酸味よりもまろやかさが際立つ」などとテイスティングコメントをした。